トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

北海道建設新聞社
2011/02/14

【北海道】道の11年度予算案、建設投資関連は28%減2526億円 

 道は10日、総額3兆957億円の2011年度予算案を発表した。18日に開会する第1回定例道議会に提案する。4月に知事選を控えているため骨格予算となり、10年度当初を11%下回った。建設投資関連の予算は27.7%減の2526億円。国直轄事業の負担金は11年度上半期中の支払い分のみ、道単独事業の一部も10年度当初の半額の計上にとどめたことが減少の大きな要因。一般会計は2兆5118億円で10.9%減、うち建設投資は2441億円で28.2%の減となる。予算計上に政策判断が必要な事業は、6月の第2回定例道議会で肉付け補正するため、建設関連の新規は乏しい。施設建設は実施設計済みの新規着工分として、高校5校と養護学校1校の大規模改造を盛り込んだ。道営住宅は8団地310戸の整備を計画し、うち建設が138戸、全面的改善が172戸。このほか、道営農業農村整備で受益農家の費用負担を軽減する、いわゆるパワーアップ事業は「食料供給基盤強化特別対策事業」として4期目に入る。
 11年度の予算総額3兆957億4652万円。内訳は、一般会計が2兆5118億897万円、特別会計は10年度当初比11.3%減の5839億3755万円。一般会計に計上された建設投資から直轄負担金を除くと2212億8800万円。18日提案予定の10年度追加補正を加えて2315億300万円。前回、骨格予算だった07年度の一般会計は2兆6654億円で、このうち直轄負担金を除いた建設投資は3252億7700万円だった。
 今回の建設投資は、補助事業と11年度新設の地域自主戦略交付金による公共事業は年間分を全額計上した。合計額は一般・特別会計合わせ1670億7050万円で、10年度当初の補助事業に比べると5.7%の減。
 投資単独事業のうち、特別対策119億3900万円と公共関連単独63億3100万円は10年度当初の2分の1で計上、北海道開発事業費には計上されない社会資本整備総合交付金(旧地域活力基盤創造交付金)分は道への配分が未定のため、10年度当初の8割程度の384億900万円を計上している。
 6月の肉付け補正に向け保留した一般財源は1000億円程度あるものの、直轄負担金の下半期支払い分に約500億円、施設の維持管理費など義務的経費の追加に約400億円が見込まれ、政策的経費に充てられる一般財源は100億円程度の見通し。過去の国の経済対策で積み立てた基金の取り崩し、道債の追加発行などで投資単独事業を追加することになりそうだ。
 施設建設の主な事業を見ると、骨格予算に加え、10年度補正予算に前倒しで、札幌稲穂高増築(延べ660m²)、稚内高増築(延べ1128m²)、岩見沢農業高増改築(延べ1510m²)などを盛り込んだこともあり、白老東、網走桂陽、苫小牧総合経済、旭川農業、函館工業の高校5校と稚内養護学校の大規模改造が新規着工に挙がる程度。
 道営住宅は建設と改善で8団地310戸。建設は仮称・岩内中央(岩内町)、仮称・夕張中央(夕張市)、仮称・留萌中央(留萌市)、仮称・高栄地区(北見市)、仮称・釧路中央(釧路市)、
であえーる中央公園(美唄市)。改善は光星第2(札幌市)と愛国(釧路市)。
 農政関係では、4期目のパワーアップ事業として食料供給基盤強化特別対策には、パワーアップ事業を活用し整備中の地区向けに8億8000万円を新規で盛り込んだ。また、エゾシカなどの侵入防止柵などを整備する農村環境保全対策推進事業が10年度の6・5倍となる23億2335万円を計上した。
 農業農村整備予算の大幅減に対応し10年度に創設した道単独の緊急農地排水対策は廃止し、国が創設した戦略作物生産拡大関連基盤緊急整備で対応する予定。11年度の当初予算には未計上だが、10年度内か11年度の早い時期に予算配分が決まれば、6月の肉付け補正に盛り込む考え。