北海道建設新聞社
2011/01/18
【北海道】「豪雪の中、地震発生」開発局が複合災害想定し訓練実施
北海道開発局は17日、札幌第1合同庁舎で地震と豪雪の複合災害を想定した防災訓練を実施した。これまで地震や台風などを想定した訓練は行ってきたが、冬期間の豪雪災害の想定は初めて。留萌開建と稚内開建と合同で、関係自治体と国の出先機関、宗谷総合振興局のほか、留萌と稚内の両建設業協会、建設コンサルタンツ協会道支部など21機関が参加。横田耕一稚内市長とのテレビ会議など、本番さながらの臨場感の中、ロールプレーイング方式による危機管理演習を展開した。
当日は、前日から降り続いた大雪により、留萌開建管内と稚内開建管内の国道などが通行止めになっているという想定の下、17日午前9時に宗谷地方北部でマグニチュード7の地震が発生。宗谷地方を中心に震度6強の揺れに襲われたという状況で訓練を開始した。
ロールプレーイング方式による演習ではコントローラーと呼ばれる演習指揮部が、刻々と変化する被災状況を訓練参加者(プレーヤー)に伝達し、プレーヤーはその時の状況に応じて判断を下し、行動を決める。今回は、震度6強の地震により、稚内市内で土砂崩れが発生し、多数が生き埋めになっているという災害も設定された。
演習は、午前9時の地震発生時から午後4時20分まで行われ、午前中の1回目の開発局災害対策本部会議では、留萌・稚内両開建からの災害状況や、災害対応などを確認し、その後、高松泰局長と、道の中村秀春危機対策局長、横田稚内市長とのテレビ会議が行われた。
横田市長との会議では、稚内市内で大雪による住民の孤立や、市立病院の断水など被害の報告と、照明車や給水車両などの派遣が要請され、高松局長からは、出先機関と連携しての迅速な対応が伝えられた。