静岡市は、2010年度から一部実施している電子納品に当たり、工事や委託業務で具体的な実施手順となる「静岡市電子納品実施マニュアル(案)」と「静岡市電子納品検査実施マニュアル(案)」を作成した。また、各マニュアルの作成に必要な措置を盛り込んだ「静岡市電子納品要領・基準(案)」の一部改訂を行った。
マニュアルは、静岡市CALS\EC推進協議会と同専門部会の協力により作成した。電子納品実施マニュアルは、業務と工事の電子納品を円滑に実施するため、電子納品のフローや電子成果物の作成・提出などについて示している。電子納品検査実施マニュアルは、電子納品した書類を電子的な手段により円滑に検査するため、電子検査の対象成果物、検査手順や実施方法など必要な事項をとりまとめている。
静岡市電子納品要領・基準(案)の一部改訂は、写真に関しての変更が主な事項。写真のサブフォルダ名の数字の例の変更や、写真のファイル名の命名に当たっては、測点や作業状況を含めたファイル名を記述することなどが追加されている。
マニュアル(案)と要領・基準(案)改訂についての詳細は、市ホームページ(建設局土木部技術政策課)を参照のこと。
電子納品の適用範囲は、「土木」「電気(土木)」「機械(土木)」「建築」の4分野。市が発注する公共事業に係る設計・測量・調査等の委託業務と、工事に適用する。ただし、建築では電気設備工事と機械設備工事も含む。
電子納品導入計画によると11年度は、業務の土木、電気(土木)、機械(土木)、建築が全件(目安)を対象に90〜100%を目指す。また、工事の2500万円以上(目安)の土木、電気(土木)、機械(土木)と、5000万円以上(目安)の建築、1000万円以上(目安)の建築の電気設備・機械設備を対象に30%程度の実施を予定している。なお、30%は各発注担当課ごとの目標であることから、金額については目安としている。また、工事については12年度に全件を対象に70〜100%の実施を目指す。
建通新聞社 静岡支社