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日本工業経済新聞社(茨城)
2011/01/13

【茨城】中央児童相談所改築に7億 国補公共事業へ139億 交付金を活用、基金積立 1月補正予算案 茨城県

 18日開会の1月臨時県議会に提出する県の補正予算案が発表された。国補正による交付金を活用して中央児童相談所・一時保護所の改築(6億9700万円)や(仮)境特別支援学校の整備(5億8400万円)、7つの複数駐在所新築(2億2000万円)などを行うほか、国補公共事業費に139億1200万円を追加し、国道355号(笠間)などの道路改良費に31億3700万円、国道118号(大子)などの道路橋梁改築費に26億5900万円を計上。そのほか新年度以降の事業を視野に、国交付金のうち125億1900万円を基金に積み立てた。( 面に公共事業箇所)
 今回の補正は、昨年9月に閣議決定した国補正の予備費(ステップ1)や、11月に成立した「円高・デフレ対応のための緊急総合経済対策」(ステップ2)に対応して、中央児童相談所・一時保護所の福祉施設や県立学校の整備、公共事業の追加など、安心安全な社会づくりと地元企業の受注拡大で県内経済を活性化させるため予算を計上。
 補正予算の財源として、国の補正予算などによる国庫補助や交付金、交付税措置のある県債など、有利な財源の活用を図り、所要の一般財源は地方交付税の一部(約0・6億円)を充当した。
 補正規模は、一般会計で291億2100万円、特別会計で8400万円、企業会計で55億9000万円の合計347億9500万円。企業会計には、雪印乳業鰍ノ処分した阿見東部工業団地の土地売却分と企業債繰上償還分を含んでいる。
 今回の主な項目は、「地域活性化対策」「社会資本整備」「国交付金による基金積立」の3点。
 まず地域活性化対策では、「きめ細かな交付金」を活用して20億2800万円で県立福祉施設や学校などの整備・修繕を行うほか、新規の「住民生活に光をそそぐ交付金」を活用して6億9700万円で中央児童相談所・一時保護所の改築を行う。
 具体的には、児童福祉施設等改修事業として、中央児童相談所・一時保護所の改築、そして県立母子の家、茨城学園の改修などに7億3700万円を配分。
 また、県立障害者施設整備事業に7200万円を充てて、あすなろの郷などの県立障害者施設を改修する。
 特別支援学校施設整備事業では、(仮)境特別支援学校の整備を前倒しで執行するため5億8400万円を計上。
 高校施設保全事業で、校舎などの屋上防水工事、体育館のつり天井崩落対策改修を実施するため1億7200万円。
 県立高校再編整備事業では日立一高の併設型中高一貫教育校への改編に伴う教室の改修などに5300万円。
 そのほか、つくば国際会議場施設整備事業(外壁防水工事)に4800万円、フラワーパークリニューアル事業に7600万円、7つの複数駐在所を新築する警察施設再編整備事業に2億2000万円を計上し、当初計画から前倒しで事業を実施する。
 そして、主な項目の2つ目にあたる社会資本整備では、国補公共事業の追加を行う。補助事業費132億6900万円と直轄事業負担金6億4300万円を合わせ139億1200万円を計上。
 主な事業箇所として、国道355号(笠間)や国道461号(大子)、国道294号(常総)などの道路改良費に31億3700万円、国道118号(大子)などの道路橋梁改築費に26億5900万円。
 河川では、利根川や久慈川などの直轄事業負担金に6億4300万円。港湾では常陸那珂港区の建設費に1億6300万円。公園街路では偕楽園や県西総合公園に4億3700万円などを盛り込んでいる。
 さらに、3本目の柱となる「国交付金による基金積立」については、今回の補正では基金の積立のみとなる。基本的には新年度以降の予算で対応。一部で最終補正で対応するものも予想される。医療施設耐震化臨時特例基金に8億1000万円、新規の介護支援体制緊急整備等臨時特例交付金に9億6000万円、同じく新規の「新しい公共支援事業交付金」に1億7200万円など、合計125億1900万円を積み立てる。
 なお、会期は18日から21日までの4日間。


提供:日本工業経済新聞