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日本工業経済新聞社(茨城)
2011/01/06

【茨城】協力し難航箇所の供用を 5箇所の整備促進を要望 大洗友部線改良促進期成同盟 茨城県

 笠間市、大洗町、鉾田市、茨城町で構成する主要地方道大洗友部線改良促進期成同盟会(会長・山口伸樹笠間市長)は27日、県に同路線5カ所の整備促進を要望した。これに対し、進藤土木部長は「まずは予算確保。そして重点箇所を決め、協力して整備したい」と応じた。また長年経過している難航箇所に、山口会長は「早期完成のためなら市が費用を一部負担する考えもある」と協力姿勢を強調した。
 大洗友部線は国道51号、6号、355号などの幹線道路を東西に結ぶとともに、常磐自動車道、北関東自動車道、東関東自動車道水戸線などの高規格幹線道路に至るアクセス道路。
 土木部長室を訪れた山口会長は一部供用に感謝するも、「一部区間で幅員狭小、屈曲、歩道未設置などがある。早期完成に向けて整備促進をお願いしたい」と要望。地方の道路整備に必要な予算が確保され、真に必要な道路が計画的に整備されるよう求めた。
 今回の要望箇所は、@笠間市平町の延長1050m(幅員6・5/16m)A笠間市橋爪の600mB茨城町小鶴〜越安〜蕎麦原の3100m(幅員6・5m×2/27m)C鉾田市箕輪の860m(幅員6/14m)D大洗町大貫〜神山の1260m(幅員6/10m)―。
 @は宍戸小学校付近の交差点改良の早期完成を求めたもので順調に進んでいる。
 Aは交差点改良と道路改良の要望。宍戸橋付近の交差点が狭隘で通学路でもあることから、歩行者と交差点の安全確保を求めた。涸沼川の河川改修と宍戸橋の架け替えを合わせた3点セット≠フ改良。早期事業化を求めた。来年度以降、市と計画策定を話し合う予定。
 Bは茨城中央工業団地から国道6号に向けたバイパス整備で早期完成を要望。同団地のアクセス道路。運動公園まで1・3qの用地買収などが見込まれる。
 Cはクランク解消に向けたバイパスの早期事業化を要望。県も市へ地元対策の協力を求めた。
 Dは夏海小と南中の通学路で、狭隘な直角カーブのバイパス整備で早期完成を求めており、用地買収が進められている。海バイパスの区間は今年度末に用地取得が見込まれているが、来年度は全体的な埋蔵文化財調査(本調査)で約一年間の事業ストップを余儀なくされる。観光シーズンの渋滞解消に向け、24年度以降の着手を見込む。
 要望と進捗説明の後、山口会長は、「どうしても難航箇所が残ってしまう。協力させてもらうので方向性を出してもらいたい」と述べたほか、埋蔵文化財調査に費用を要してしまうことに疑問を呈するなど、早期整備を求めた。
 これに対し、進藤部長は「まずは予算確保が先決。新年度の政府予算案で道路は対前年並みを確保できたが、そもそも前年の予算が少なすぎる。どこを重点的にやるかが重要」と述べた。
 また、山口会長は「予算が無いのは笠間市も同じだが、早期完成のためなら市が応分の負担をする方法も、わたしは良いと思う。これからはそういう考えも必要。すべては地元のため」と協力する姿勢をあらためて示した。


提供:日本工業経済新聞