2010年11月の県下公共工事契約高は本紙調査によると、1636件で総額は249億6290万円となった。前年同月と比べ、件数で6・2%減、金額では42・1%減少した。10月に前年同月比で29・7%増(金額ベース)となった静岡県は、12・3%減と伸び悩んだ。10月に契約額が前年同月比88・4%増となった国関係は、大幅増の反動から80%減にまで落ち込んだ。一方で、市町関係は契約額が前年同月比で4・2%増を確保し、9月以降3カ月連続で前年同月実績を上回っている。
発注の内訳を見ると、国・公団等関係は44億6734万円(53件)、県関係は65億2966万円(572件)、市町関係は139億6590万円(1011件)となった。
11月の1億円以上の物件は全体で32件、金額は89億8252万円となり、全体契約額の36%を占めた。
国・公団等関係は、53件で44億6734万円。前年同月と比べて件数が29・3%減、契約金額は80%減にまで落ち込んだ。
発注機関別では、中部地方整備局がトップ(8億0571万円)。10月に落札額2億円以上の工事を10件発注した中日本高速は3件の発注(6億1960万円)にとどまった。
11月の1億円以上の物件は12件で、37億7315万円。契約額は国・公団等関係全体の84・5%を占めた。
県関係は、件数が572件で前年同月と比べて21・1%減、契約額も1・3%減の65億2966万円にとどまった。
上半期前倒し発注を積極的に進めた09年度と比べると、11月時点での年度累計ベースでは18・8%減となり、まだまだ発注ペースは上がっていない。しかし、12月補正の追加予算では総額266億円の大型補正が組まれ、土木施設の災害対策や県有施設の設備改修など、数多くの案件に配分される。
新規個所付け案件や、上半期発注分の積み残しを含め、12月以降に若干の持ち直しも見込まれる。
発注額の上位は浜松土木(14億1187万円)、静岡土木(6億9865万円)、沼津土木(6億2484万円)と続く。
1億円以上の物件は8件で、17億4565万円。県関係全体契約額の26・7%に相当する。
市町関係を見ると、件数が前年同月比で7%増の1011件、金額も4・2%増の139億6590万円を確保した。
10年度の市町関係の金額の推移を見ると、5月以降、対前年同月比20〜30%台の減少が続いていたが9月に3・2%増、10月に2・2%とほぼ前年並みを堅持している。各機関では、年度内の発注・完成に向けて相当数の案件を抱えているが、今後どこまで契約金額を持ち直すのかが注目される。
市町関係の発注額上位は、30億0983万円を発注した静岡市が2カ月連続でトップ。浜松市(27億7376万円)、御殿場市(15億1394万円)と続く。
1億円以上の工事は12件で、金額は34億6372万円。市町関係の全体契約額の24・8%を占める。
【詳細は月刊建設データ12月号に掲載】
建通新聞社 静岡支社