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日本工業経済新聞社(山梨)
2010/12/16

【山梨】「暮らしやすさ日本一」に再挑戦 やまなし7チャレンジを策定 横内正明マニフェスト公開

来年1月13日告示の山梨県知事選で再選立候補を表明した横内正明知事は15日甲府市内の事務所で、マニフェストを公表した。やまなし7チャレンジと題し、具体的な政策をまとめている。知事にとっては2期目となる選挙で、「暮らしやすさ日本一」を実現するための再挑戦となる。一方、知事選には今月15日までで、大久保令子・共産党県副委員長が立候補を表明した。県のトップリーダーを決める知事選は1月30日に投開票される。
 マニフェストには、やまなし7チャレンジとして、「元気産業創出」「環境先進地域」「ウエルカム&おもてなし」「交いの国」「障害あんしん地域」「未来を拓く人づくり」「改革続行」などで構成されている。
 このうち、改革続行チャレンジのなかで、長年の県政課題となっている、廃棄物最終処分場、県立射撃場などの問題について知事が「今の段階で申し上げることは出来ない」と述べた。しかしマニフェストには、社会経済情勢や財政情勢を見極めて、県民の理解を得ながら任期中の解決へ向けて道筋を付けると記している。
 このほかの元気産業創出チャレンジで、建設産業の活性化一層の推進を進める。建設業の新分野進出支援や経営改善、技術、雇用相談への積極的な対応などを挙げた。また、森林整備の推進では、森林の保全に欠かせない間伐や木材伐採、搬出作業を効率的に実施するための路網整備のほか、県産材の利用拡大では、公共建築物への利用促進を図り、安定供給体制を整備する。そのほか甲府南口周辺の景観整備(駅前広場や平和通りを中心)、県庁敷地の公園的整備がある。
 環境先進地域チャレンジで生活道路整備は、交差点改良や電線地中化、案内標識の適正化などを進める。特に交差点改良と電線地中化はこれまでの4年間の改良箇所、着手延長を倍増させる。このほか、太陽光発電の普及促進、メガソーラー発電所の積極的な活用、森林環境税の導入を進めていく。
 ウエルカム&おもてなしは、観光施設のリニューアル推進(遊歩道、園地、トイレなど整備改修)や、中部横断自動車道の開通を見据え、交流人口の増加による峡南地域の活性化(沿線の空き家や耕作放棄地など)を行う。
 交いの国チャレンジでは、リニア中央新幹線を活用した県土づくりとし、リニア新駅周辺のまちづくり、アクセス道路の整備、リニア活用基本構想の策定のほか、関連施策を総合的に実行するため、県庁に「リニア交通局(仮称)」を設置の考えがある。このほか、中部横断自動車道の整備(基本計画区間の北杜市〜佐久穂町の整備計画区間)、骨格道路網の整備(中央道小仏トンネルや国道138号須走付近)、新山梨環状道路の整備(北・東部区間)などが挙げられた。
 障害あんしん地域チャレンジは、建築物の耐震化促進や、市街地の総合的な浸水対策(甲府市中心部)、災害に強い道づくり(緊急輸送道路、橋りょう)などを実施。
 未来を拓く人づくりチャレンジでは、県立学校への冷暖暖房設備の導入や、県立学校の校庭芝生化(市町村にも働きかける)。さらに県指定有形文化財である県庁別館に「山梨近代偉人館」を整備し、山梨発展の礎を築いた先人の功績を広く情報発信する。
 改革続行チャレンジでは、公共土木施設の長寿命化(橋りょう、河川管理施設)や、事業の必要性を慎重に見極め限られた予算なかで、公共事業の十分な吟味をしていく。
 横内知事は県民へ「これらマニフェストを実行するには、トップの行動力や実行力が必要。私は県民の皆様に安心と希望を持っていただける山梨をつくるため、先頭に立って行動していくことを約束する」と話した。マニフェストには公共事業関連も多い。選挙結果に注目が集まる。


提供:山梨建設新聞