トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

建設経済新聞社
2010/12/15

【京都】府建産連が要望活動を展開 一層の予算確保求める 予価等の事前公表廃止も

 京都府建設産業団体連合会(絹川治会長)は14日、京都府建設交通部はじめ、京都市都市計画局など6部局を訪問し、予価の事前公表廃止や入札契約制度の改善など要望活動を展開した。
 今回の要望活動には、京都府建設産業団体連合会の絹川治会長、佐伯希彦副会長(社団法人京都電業協会会長)、村井信夫副会長(京都土木協会会長)の三役はじめ、社団法人京都府建設業協会の平岡幹弘専務理事ら4名が参加。京都府建設交通部を皮切りに、同総務部、京都市都市計画局、同建設局、同行財政局、同上下水道局と6部局をまわり、社団法人全国建設産業団体連合会で採択された全国府県建設産業団体連合会会長決議に盛り込まれた7項目の要望活動を展開した。
 最初に訪れた京都府建設交通部では、京都府から前林保典技監、小嶋祥洋技監、伊東尚規理事の3名が出席。絹川会長は「入札制度の改善も工事あってこそ。地域力の確保に配慮願う」「予価の事前公表廃止を」「下請へのしわ寄せ回避を」などと要求。
 続く総務部では、黒瀬敏文総務部長、西川定彦副部長らと相対し、絹川会長は「府発注の事業量が最盛期1500億円程度あったころから現在、400億円と3分の1では、人員削減では間に合わない。府民の安心・安全を守る上でも、対応しきれなくなってきた」と予算確保を求めた。さらに「用地買収費等を含む事業費ベースで18・3%を削減すれば、発注ベースでは40%程度減少することになる。最大600万人いた建設業従事者も現在、480万人。今の規模ではせいぜい300万人程度の規模」と窮状をあらわにし、防災の観点からも人員削減は限界にあることを訴えた。
 また23年2月4日に受発注者間及び元下間の連携・協力体制構築に適したグレス工程を学ぶセミナー「受発注者間の連携・協力を具現化するグレス工程」の後援について各発注機関に対して求めた。
 なお、今回要望書には、▽社会資本整備に必要な事業予算の確保▽落札率が90%台になるよう低入札調査基準価格の見直し▽予価の事前公表及び上限拘束性の撤廃▽技能労働者の設計労務単価の改善▽官公需法の堅持▽分離・分割発注の推進▽不当なしわ寄せの防止や前払い金の支払いなど元下請け関係の適正化―などが盛り込まれた。

公共事業費削減の余波
「にそと」26年供用開始に黄信号か
 建産連の要望活動の中で前林技監が23年度当初予算案の編成において、厳しい状況を披瀝しながら、「国に対して府直轄工事の予算確保に奔走している」とし、「予算如何では第二外環状道路の26年供用開始も危うい」と明かし、「知事も一体となって財源確保に尽力している」と述べた。