トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

建通新聞社(静岡)
2010/12/08

【静岡】静岡県 仕分け事業を廃止・改善などに分類、都市下水路は新規採択廃止へ

 静岡県は、9月に実施した事業仕分けで「不要」「要改善」などと評価された事業を対象に、2011年度当初予算案の部局調整案をまとめた。今回、県では仕分け事業を「廃止」「改善」「現行」の3段階に分類。事業仕分けで不要と判定された都市下水路事業費助成は「廃止」と位置付け、今後、継続中の個所のみ実施し11年度以降には新規採択しない方針を固めた。また、同じく不要と指摘された県営農業基盤整備事業については「改善」と判断し、新規採択や事業執行に当たって、より一層選択と集中に取り組む。今後、予算調整を進め、当初予算案を作成し県議会に諮る予定。
 県では11年度当初予算の部局調整案の作成に当たって、9月4日、5日の2日間で実施した事業仕分けの対象103事業を「廃止(段階的廃止)」「改善」「現行」の3段階に分類。「廃止」は原則として11年度で廃止するほか、「改善」は事業内容を見直して継続実施する。
 今回、廃止と分類した「都市下水路事業費助成」(交通基盤部生活排水課所管)は、11年度当初事業費として2億3700万円(10年度当初比1・3%減)を盛り込んだものの、今後廃止し、11年度以降の新規採択は行わない。11年度は市町の事業に支障が生じないよう継続中の個所を対象に調整を図った。
 改善と分類した「県営農業基盤整備事業」(交通基盤部農地整備課所管)は、11年度当初の事業費として38億0972万円(10年度当初比29・7%減)を計上する方針でいる。県民に分かりやすい目標を設定した上で、目的別の新しい施策体系に改善するとともに、新規採択や事業執行に当たって重点化・集約化を進める。
 一方、事業仕分けで「要改善」と評価された主な建設関連事業の11年度当初予算部局調整案を見ると、県単独河川事業には2億3300万円(10年度当初比8・9%減)を計上。河川調査など委託について、一括発注や類似調査結果を活用することで、コスト縮減を図る。
 県単独道路整備事業には調整案に4000万円(10年度当初比8・9%減9・1%減)を盛り込んだ。調査結果を通じて、整備効果や費用対効果など道路整備の必要性を精査し、的確な道路計画の策定に努める。
 県立学校等施設整備事業の11年度当初予算調整額には、10年度当初比で9・8%増の33億4027万円を充てる。整備学科や教育課程などを考慮し、使用可能な建物は既存改修により対応する考えだ。

建通新聞社 静岡支社