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建通新聞社(静岡)
2010/11/24

【静岡】本紙調査 10年度上半期官公庁工事受注動向、対前年同期比33%減の1663億円を発注、総合順位トップは能美防災

 本紙調査によると、2010年度上半期(4月〜9月)に県内官公庁が発注した工事の受注状況(設計・コンサルを含む)は、8378件で1663億円1858万円となった。2009年度の上半期と比べて件数が9・7%減、発注金額は33・4%減とそれぞれ落ち込んだ。特に、土木が対前年同期比で42・1%減少し、建築も同24・3%減と伸び悩んだ。10年度上半期の業者別受注実績では、2件で25億3000万円を受注した能美防災が総合順位のトップに立った。【詳細は月刊建設データ11月号に掲載】
 建通新聞社が取材した県内発注機関の入札結果を集計したところ、10年度上半期に発注された工事は小規模工事を含めて5753件(対09年同期比6%減)で、合計金額は1535億2638万円(同34%減)となった。
 工種別では、土木が3780件(対09年同期比8・6%減)で931億7335万円(同42・1%減)となり、受注額の減少が目立った。土木工事の落札額トップは、中日本高速道路発注の中部横断自動車道興津川橋下部工(9億4800万円)。
 建築は564件(対09年同期比0・4%増)を確保したものの、金額は254億7673万円(同24・3%減)にとどまった。設備の発注は、1409件(対09年同期比2・4%減)で348億7630万円(同8・2%減)。落札額上位10件中、8件を第二東名関連工事が占めた。
 1億円以上の工事件数は土木・建築・設備を合わせて273件(対09年同期比27・2%減)、678億3385万円(同48%減)となり、大規模工事の発注金額も大きく落ち込んだ。

《1億円未満の工事=全工事のうち件数で95%、金額では64%占める》
 1億円未満の中・小規模工事の発注は、金額が8105件(対09年同期比41・1%増)で984億8473万円(同3・2%増)となった。
 上半期発注の全工事件数のうち、95・3%を1億円未満の工事が占める。落札金額の1億円未満工事の占有率は64・1%。
 上半期に委託発注された測量・設計・コンサルタントの発注金額は、2625件(対09年同期比17%減)で127億9220万円(同25・1%減)。

《上半期業者別受注実績データ=総合トップは能美防災》
 10年度上半期の業者別受注実績で、総合順位のトップには2件で25億3000万円を受注した能美防災が立った。第二東名関連工事の浜松トンネル他3トンネル非常用設備(13億9000万円)など2件の大型工事の受注が大きく反映した。
 2位には、浜北IC管理施設新築(12億8400万円)など第二東名関連工事2件を受注した岐建が入った。3位には、28件で22億0112万円を受注した静和工業がランクイン。続く4位にパナソニックシステムソリューションズジャパン、5位には名古屋電機工業と設備業者が目立つ。
 工種別の受注金額トップ企業は、土木が静和工業(16件・18億2072万円)、建築が岐建(2件・22億5900万円)、電気が能美防災(2件・25億3000万円)、管が朝日・遠藤JV(1件・4億9000万円)、舗装が日本道路(3件・4億7790万円)、機械が月島機械(1件・6億0400万円)、塗装が望月塗工(2件・4057万円)という顔ぶれ。
 コンサルタント関係の受注実績では、136件で6億6638万円を受注したフジヤマがトップとなった。

建通新聞社 静岡支社