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建通新聞社(静岡)
2010/11/08

【静岡】建設業は約37%が実施 静岡労働局がリスクアセス調査

 静岡労働局は、災害防止4団体を通じて行ったリスクアセスメント実施状況調査結果をまとめた。建設業労働災害防止協会静岡県支部の結果を見ると、リスクアセスメントを「実施している」と答えたのは36・7%で、「実施予定」「現在実施を検討中」を合わせると73・4%となった。同局では「導入すれば必ず効果がある。ぜひ、取り組んでほしい」と呼び掛けている。
 同局では、第11次労働災害防止推進計画(2008〜12年度)の中間年に当たり、計画の重点対策の筆頭に掲げたリスクアセスメントの実施について普及状況を確認するため、調査を実施。建災防、陸上貨物運送事業(陸災防)、港湾貨物運送事業(港湾災防)、林業・木材製造業(林災防)の四つの労働災害防止協会を通じて行った。
 このうち、建災防の結果を見ると、リスクアセスメントを実施している事業場は、従業員50人以上が75・8%、50人未満が29・8%と、規模によって大きな差があった。
 リスクアセスメントを実施している事業場のうち、優先度の高いリスクに対してリスク低減措置を講じていると答えたのは92・6%で、規模別で見ても共に90%以上だった。実施結果の記録の作成については、86・4%が作成していると答えた。50人以上は92%だが、50人未満は83・9%と若干の差があった。
 また、事業場で実施している安全衛生活動を聞いているが(複数回答)、最も多かったのは危険予知活動で212事業場、次いで安全・衛生パトロールが209事業場。3位のヒヤリ・ハット報告は一気に減って106事業場、災害分析・再発防止対策が102事業場という順。他の災防団体ではヒヤリ・ハット報告が全体の2割以上を占めているの対して、建災防では14%と低い割合となっていた。
 静岡労働局では、建設業について50人未満の事業場でも3割がリスクアセスメントに取り組んでいることを踏まえ、「難しいものではない。1回やれば何度でも使えるものだから、ぜひ、身につけて取り組んでほしい」と話している。

建通新聞社 静岡支社