(社)千葉県道路舗装協会(船越博文会長)と県県土整備部との「意見交換会」が5日、千葉市内のほてい家で開かれ、総勢25人が出席した。
この日は、協会側から「設計・施工管理関係」7項目についての質問をはじめ、県における「中温化(低酸素)アスファルト舗装」の一層の導入など「要望事項」3項目のほか、「施策・計画関係」として、圏央道や北千葉道路などの整備状況について説明を求めた。
意見交換に先立ち、双方を代表して船越会長と増岡洋一・県土整備部理事があいさつ。
この席で船越会長=写真右=は、まず、先月19日に県土整備部職員を対象に開いた「試験舗装追跡調査報告会」に言及。「その時にも話したが、道路舗装協会としては今後、『遮熱性舗装』に関しての勉強に力を入れ、広めていきたい」としたうえで、それには「ただ単に県土整備部のみに要望するのではなく、環境生活や商工労働部、また、商工会議所等も通じながら、民間及び公共駐車場に勧めていく案内を展開していきたい」との考えを示した。
また、「今年は千葉国体も開かれ、道路網の整備もかなり進んだが、そのほとんどが切削オーバーレイということで、路盤や舗装面自体が、かなり疲弊しているのではないか」と述べたうえで、電気工事などの民間工事において、最終的な舗装復旧も民間で行われていることに対して氏は、「それらについても、出来るだけ県の発注で出して頂くことで、一つの産業の活性化にも繋がり、我々会員の受注が増える機会となる」と弁。
一方、同協会が合材協会と提携し、夏休みに高校生を対象とする「アスファルトプラントの見学・学習」を実施したことに言及した氏は、「私もそこに参加したが、工業系高校の先生からは、『どうすれば、就職を希望する生徒を県内会員企業が受け入れてくれるのか』という話を聞くなど、県内の高校生や大学生の就職難を目の当たりにした」と述べたうえで、「我々としては、『活力ある千葉』を育んでいくため、県土整備部が大きな力を発揮することで、社会資本整備の充実に邁進してもらいたい」と要請。
最後に、「本日は有意義な意見交換会となるよう、色々と質問を用意した。今後ともご指導をお願いしたい」と述べ、あいさつに代えた。
次いで、県土整備部を代表して増岡理事=写真左=が、「船越会長の言葉にあったように、活力ある千葉県に邁進し、勢いをつけるためには、基本的なインフラ整備を一層進めていくことが大事だと思う」としたうえで、先日閉会した「ゆめ半島千葉国体及びゆめ半島千葉大会」について、「貴協会の皆さんにには、多大なるご支援ご協力を頂いたことについても重ねて御礼申し上げる」と弁。
また、同協会が主催する「舗装技術研修会」に言及した氏は、「本県の若手あるいは中堅技術者が、表層路盤の設計施工や配合設計などの舗装技術の研修をはじめ、あるいは船越会長の話にもあった『新技術・新工法』の代表的な遮熱性舗装についても、色々指導を頂いている」と説明。
また、前述の高校生を対象としたアスファルトプラントの見学・学習については、「舗装技術の後継者育成、あるいは就職に向けてのインセンティブのために、8月の暑い最中に開催されたことは、建設業のイメージアップという分野でも幅広い協会活動をされていることに敬意を表する」と弁。
一方、県の9月補正予算については、「前年度に比べて約2割減となるが、県単独事業において、舗装道路修繕事業をはじめとする追加予算を積極的に積み上げた。当初予算に対し、県単比では10%を積み、厳しい予算の状況の中にあって、県としての最大限の予算の確保に努めた」と説明。
最後に「本日は、本県に関わる道路整備の状況や舗装技術あるいは入札制度に関する事項など、多岐にわたる議題が用意されている。意見交換会が有意義なものとなることを期待したい」と述べ、あいさつを結んだ。
提供:日刊建設タイムズ