桂川(保津川)の河川敷を活用したまちづくり計画(中間とりまとめ案)について京都府と亀岡市は、広く意見を募集するためパブリックコメントを11月中旬頃から始める。12月12日にはシンポジウムを開催し、計画案を広く周知する。
計画案の対象区域は桂川河川改修事業の保津工区と、流入支川の曽我谷川、雑水川、年谷川、西川、鵜の川、並びにその周辺地域一帯。計画案によると、〈むすぶ〉〈にぎわう〉〈ふれあう〉をテーマにネットワーク動線の整備、保津川のシンボルの創出、観光拠点の整備充実などの目標を掲げ、イメージ案を示した。
河川敷は「にぎわいの水辺ゾーン」「いこいの水辺ゾーン」「ふれあいの水辺ゾーン」の3つにゾーニング。にぎわいの水辺ゾーンは、大堰川緑地東公園や保津川に隣接して計画が進められている保津町すいたん(水端)農園プランと連携し、農業公園などとの連続的な高水敷の利活用や運動公園などにぎわいの水辺空間を創出する。保津町すいたん農園プランに隣接するにぎわい水辺ゾーンは具体的な検討を先行して進めていくモデル地区と位置付けた。いこいの水辺ゾーンは、豊かな河川環境を活かした市民の身近な広場として、新たな保津川のシンボルとなる「保津川花回廊」の入口として憩いの水辺空間を作る。ふれあいの水辺ゾーンではトロッコ亀岡駅や保津川下りなど亀岡観光に訪れる観光客等が保津川の自然や歴史・文化に出会い、交流する触れ合いの水辺空間を創出する。
河川敷を活用したまちづくりを推進する体制として、行政・地域・NPOなど様々な主体で構成する推進協議会を設置。施策をより具体的に進めるため、テーマ毎にワーキンググループ(▽高水敷利活用▽にぎわい拠点整備▽歴史、文化、自然環境▽広報)を設ける方針。
高水敷の利活用では、亀岡市が河川敷利用を主体的に判断するため、市が河川管理者(京都府)と協議して区域を定め占用。その後、市がまちづくり計画などに沿って具体的な利用を決定する〈包括占用〉の制度を提案している。