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建通新聞社(静岡)
2010/11/05

【静岡】県 9億円余投入し災害関連緊急砂防事業 小山町の台風被害に対して野沢川など4カ所

 静岡県は、9月8日の台風9号で発生した小山町の土砂災害に対して、次回の降雨での被害を防止するため、災害関連緊急砂防事業を実施することに決めた。野沢川、湯船川、奥の沢川、上野川の4カ所で砂防堰堤5基を整備。それぞれ年内にも工事発注する予定でいる。事業費として9億1300万円を投入する見通し。
 災害関連緊急砂防事業は、当該年の風水害や地震などにより土石流が発生し、放置すれば次期降雨などにより被害が拡大する恐れがあるケースに適用。当該年度完成を目標に実施される防災対策事業で、1987年度から制度化されている。
 早期完成を目指すため、用地買収が必要となる地元への説明会を10月31日に開催した。今後、年内の工事契約に向け発注準備を進めていく。 
 今回の災害関連緊急砂防事業によって、緊急的に当面の土砂流出対策に着手した上で、引き続き11年度以降、通常の砂防事業を実施する。一連の整備で、上流部に堆積している不安定土砂・流木の流出防止を図る。 
 県では、9月補正予算でも小山町などの災害復旧に対応するため、総額177億2800万円の追加補正を編成。被災した公共土木・農林水産施設の修復費として、災害復旧費37億3300万円、災害関連事業費40億2500万円を計上した。さらに、国の経済対策に呼応し、耐震化・ゲリラ豪雨への防災対策として国庫関連事業費23億9900万円を盛り込んでいる。
 10月27日には、小山町と神奈川県山北町で大きな被害が発生した災害を「激甚災害」に指定する政令が公布されている。小山町の農業用施設、林道などの災害復旧事業の査定見込み額は6億4800億円。

建通新聞社 静岡支社