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北海道建設新聞社
2010/11/02

【北海道】旭川市が老朽化進む公会堂を来秋からリニューアル 

 旭川市は、2011年秋に文化芸術ゾーン整備の一環として公会堂リニューアルに着工する。耐震補強や老朽設備の改修、ゆとりある観客席の新設など施設の再生を行う。現時点で工事費は5億2000万円を試算している。工事は12年度までの2カ年で進める。
 常磐公園にある公会堂(1958年建設)は、SRC造、地下1地上2階、延べ2428m²。845席のホールをメーンに、楽屋、会議室、和室などを備える。
 適度な規模と音響特性の良さから演劇関係者の間で評判が高く、半世紀にわたって市民に利用されてきた同施設は、文化・芸術を基調に魅力ある都心空間の形成を目指す文化芸術ゾーンのメーン事業として施設の再生が決まり、旭川都心地区まちづくり事業の一環として整備される。
 改修は内部の改善と一部増築、耐震補強を行う。内部をゆとりある空間とするため、いすの幅48cm以上で700席以上の観客席を新設、ステージは1m程度拡張する。女子用トイレは20基以上を目標に整備し、オストメイト対応の多用途トイレも設置する。
 手狭になっていた楽屋は外部に新設し、2部屋、トイレ・シャワー室、給湯室などを完備する。2階の会議室はリハーサル室に、和室は託児スペースに、それぞれリニューアル。老朽化が進むホール内は、壁・天井・床の塗装を行い、入り口部分は、外壁改修、サッシ交換、床面段差解消などを実施して明るい空間をつくる。
 10年度は実施設計を進め、リニューアルは、中原建築設計事務所・司設計事務所共同体(落札額1230万円)、楽屋増築は富居建築設計(同129万5000円)、設備は、ビーゴーイング・西村建築設備設計事務所共同体(同778万円)が担当している。
 工事は2カ年にまたがる債務負担が設定される見通しで、11年の施設利用を終える11月から工事を開始し、12年10月に完成検査を行う予定だ。11年度は年割り額として1億5000万円程度が充てられる見込み。完成後に別途、舞台設備のリース工事などを行うので整備は12年度末まで続く。