県庁舎耐震化等整備基本計画に基づき県総務部管財課は、防災新館の整備を進めている。
今月7日には、PFI事業者の清水建設グループ「山梨県防災新館PFI株式会社」と本契約を締結(落札額・129億5446万5423円)した。代表企業の清水建設をはじめ構成員の東急コミュニティー、協力企業のUG都市建築、石本建築事務所や、県内の国際建設、セコム山梨で構成。PFIは県立中央病院駐車場に次ぐ2例目となる。
同社は週に1回程、基本設計(平面計画やイメージなど)について話し合いを始めており、来春に実施設計着手、同年10月頃から施設の建設に入る。
県の整備により建設地となる県民情報プラザは9月までに地下部分を除く解体が行われ、現在は山梨県埋蔵文化財センター(甲府市下曽根町923)が埋蔵文化財調査に着手し、年内までには完了させる。解体跡地には情報プラザ地下があるが、これはコンクリート壁が使えれば活用していく方針だ。
防災新館整備事業内容は、防災新館の設計、建設業務、維持管理業務及び運営業務で、期間は事業契約締結日(10月予定)〜平成40年3月31日までの約17年6カ月間。
防災新館は鉄骨造地上9階地下2階建てで(建物高さ39m)、延べ床面積2万8032uの規模を想定。館内の1階に県民利用・商業施設・まるごとやまなし館(県産品PR、販売施設)、オープンカフェ、オープンスクエア、ジュエリーミュージアム、総合観光物産案内センター。2階に警察関連、防災センターなど。3階に教育委員会、4階に災害対策本部関連、5階〜9階に警察本部、地下1、2階は駐車場(来庁者用100台と公用車用90台)を備える。
施設の特徴は、▽9階建ての建物としたことで県庁全体との統一感▽舞鶴城からの景観と調和▽低層化による各階の執務室面積を確保▽ロの字型のセンターコア方式のフロア(課室の移動・変更が容易)▽災害対策本部や消防防災課、治水課など災害対策関係部署を4階に集結し、情報の共有化▽地中熱を利用した空調システムや、雨水利用などの自然エネルギーを積極的に活用(燃料電池システムほか)などを挙げている。
提供:山梨建設新聞