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福島建設工業新聞社
2010/10/27

【福島】社会資本整備のグランドデザイン提示を/東北建設業協会連合会ブロック会議

 全国建設業協会(全建)傘下の東北建設業協会連合会(菅原三朗会長)と国土交通省の22年度地域懇談会・ブロック会議が22日、山形市のホテルメトロポリタン山形で開かれた。公共投資予算の大幅な削減が続く中で「危機管理産業である地方建設業が危機に瀕している」「急激な削減で何が得られ、何を失ったのか」「このままでは地域経済が破綻してしまう」という危機感を背景に、実効ある経済対策の実施と、国家戦略としての社会資本整備のグランドデザイン提示を求める声が上がった。全建の淺沼健一会長は「地方の建設業をどうするかは地方の産業政策だ。入札契約制度をどう運用して、いかに地域に必要な優良な企業を残していくか。市場原理に任せておくことはできない」と語った。
 ブロック会議には国交省の下保修大臣官房技術審議官、谷脇暁総合政策局建設業課長、勢田昌功技術調査課建設システム管理企画室長、塩見英之建設業課入札制度企画指導室長、青山俊行東北地方整備局長らと、小柳秀一本県土木部技監ら6県、仙台市の土木部局代表らが出席。各県建設業協会が7項目の議題を提出、要望した。本県協会からは三瓶英才会長と小野利廣、佐久間政文、木村武美各副会長ら役員が出席した。
 菅原会長が「経営計画の立たない経営を強いられているのが今の建設産業。今こそ着実な社会資本整備を進めなければ国土の滅亡を招きかねない」と警鐘を鳴らし、建設産業育成という国土交通行政の責務遂行を訴えた。
 吉村美栄子山形県知事、佐貝全健山形県議会議長は「建設産業は成長戦略の担い手。経営基盤の強化は東北の発展にとって重要な課題だ」とあいさつ。国交省の下保審議官、青山局長は「真に優れた企業が適切に評価される市場環境の整備が重要な課題だ」と述べた。
 淺沼全建会長は「社会資本整備の具体的ビジョン、国づくりの方針を示してほしい。そうして初めて国民の将来不安が払拭される」と訴えるとともに、戦略的な情報発信の努力と地域の優良経済団体としての提案を自らに対しても求めた。