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建通新聞社四国
2010/10/26

【香川】平均で8・8日間 県の総合評価保留日数

 香川県が実施している総合評価落札方式のうち、技術提案書の提出を求める予定価格5000万円以上の案件について開札後、落札者決定まで平均8・8日間(休日を除く)で、昨年度の調査より2日あまり早くなっている調査結果がまとまった。しかし、業界からはより一層の短縮を求める声は強い。
 調査は予定価格5000万円以上で、上半期中に開札された51件(見積徴集型を除く)の工事を対象に集計。
 短縮の要因は、評価に要する時間がかかりすぎているとの指摘を受け、2010年度から創設した「実績評価型」による影響で、同型では5000万円以上1億円未満の工事に対して適用し、施工計画などを求めないタイプとなっている。
 評価のタイプ別保留日数は、技術提案型が平均19・0日間、技術提案型が11・3日間、10年度に新設した実績評価型では5・8日間となっている。
 今年1月に実施した同調査(09年4月から12月開札案件)では、平均保留日数は11・0日間だった。
 県では「保留期間が長い」との業界からの声を受け、10年度から5000万円以上1億円未満の工事案件に対して、施工計画を求めない「実績評価型」を創設し、評価期間の短縮を図ったほか、設計図書の電子閲覧の実施により、公示から開札までの期間短縮も図った。
 保留期間の弊害として、技術者の長期待機や工期への影響などさまざまな問題点がでており、総合評価の入札が増加する傾向にある中、今後も技術提案内容の評価体制の効率化・強化が求められる。
 佐藤准一香川県建設業協会専務理事は「短縮されたという実感はない。保留期間中の技術者の確保や工期への影響などもあり、早期評価を望む。今後は協会として要望を検討していく方針」と話す。
 また部署別に評価期間に違いがあり、香川県建設業協会建築部会は、9月に評価の早期化および短縮を県に要望した。
 対して、技術提案の評価者側である樋口晋県技術企画課長は、「10年度に評価期間の短縮を図るために、実績評価型を導入した。現在は状況の推移を見ており、今後、短縮の必要性や短縮ができるような内容も含めて検討する予定」と語る。
 実績評価型は工事規模が5000万円以上1億円未満、施工計画型は1億円以上3億円未満、技術提案型は概ね3億円以上を対象としている。