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建通新聞社四国
2010/10/26

【徳島】11年度当初は骨格予算に 県

 徳島県は、2011年度当初予算の編成方針を固めた。11年春に知事選が予定されていることから、「骨格予算」として現下の経済雇用情勢に十分配慮して編成する。また、今後の社会経済情勢の変化、国の予算編成および地方財政対策の動向を的確に見極め、持続可能な財政構造への転換を確実なものとするため、歳入・歳出両面において、引き続き、徹底した行財政改革を行う。投資的経費については、徹底した平準化と重点化を図る観点から事業を厳選し、極力、中山間地域へ配意することにしている。
 財政状況については、11年度から13年度までを試算した「財政中期展望」において3年間で約200億円の収支改善が必要と見込んでおり、「財政構造改革の取り組みをさらに加速させていかなければ今後、収支均衡のとれた予算編成が困難になることも懸念される」としている。
 これを受け、具体的な取り組みとして▽すべての事業でコストの低い代替手段を検討▽各種施策の展開にあたり「とくしまトクトク事業」を積極的に活用▽公共事業評価制度を積極的に活用し、継続事業の凍結・中止等の判断を速やかに実施。その財源を事業効果の早期発現可能な新規事業等に有効活用▽不要遊休財産の早期売却の徹底─などを挙げている。
 投資的経費関連では、一般補助事業・国直轄事業負担金について「一括交付金の創設」や「維持管理費負担金の廃止」など大幅な制度変更が想定されることから、国の動向を十分に見極め、分析・判断した上で取り扱いを決定する。制度変更等の情報が入れば、速やかに財政課に報告して協議を行うこととした。単独事業は、県債発行を抑制する観点から、緊急性、投資規模等を十分に検討し、厳しく事業の選択と進度調整を行う。このほか▽入札請差等の他への流用は原則認めない▽県単事業の未契約繰越は認めない▽予防保全型の管理を導入し、更新時期の延命化や管理コストの縮減、事業費のピーク抑制に努める─などの方針が示されている。
 各課からの要求書締め切りは11月10日。年末の財政課長査定、1月下旬ごろの知事査定を経て、2月上旬ごろの予算案発表を目指す。