京都府は22日、上京区のルビノ京都堀川で第4回木津川・桂川・宇治川圏域河川整備計画検討委員会を開催。桂川下流圏域の有栖川・新川・羽束師川支川・善峰川の4川及び木津川圏域の大谷川・煤谷川・赤田川・大井手川の4川を整備優先度の高い河川として、抽出し、今後概ね30年以内をメドに整備を進めていくことを明らかにした。
桂川下流域の4川のうち、有栖川については、桂川合流点から西高瀬川合流地点の約2200mを計画対象区間とし、下流部から新たに用地買収を行なわず、順次1/50年規模の改修を進めるとしている。整備概要としては、河道拡幅と約2mの河床掘削を行い、流下能力の向上を図り、護岸緑化を促進させる。また河道拡幅と河床掘削に伴い、南梅津橋・梅津橋・後藤橋・坂本橋・六反田橋・高田橋などの橋梁改築も実施していく。
新川については、桂川合流地点から一級河川新川起点までの2200mを計画対象区間とし、将来的には西羽束師川流域からの放水路機能を備えた上で、1/50規模とするが、放流先の桂川の河床掘削が未了であるため、1/10規模の断面を確保することとしている。整備に伴い、水掛橋などの橋梁の改築も実施する予定。
西羽束師川支川では、西羽束師川流域全体では流域対策とあわせて将来的に1/50規模の計画としているが、放流先の西羽束師川本川が暫定改修にとどまっていることから、バランスを考慮し、1/10規模の改修計画としている。河道拡幅や河床掘削を行い、流下能力の向上を図ることに伴い、必要となる古川橋・志水橋・前川橋・北志水橋・畷橋・サオ橋・風呂田橋などの橋梁を改築する。
善峰川では、小畑川合流点から横井橋までの2700mの区間で現在実施している1/30規模改修を継続して行なうとしている。これに伴い、南條橋・小田橋・宮前橋・横井橋などの改築も実施していくこととしている。
一方、木津川圏域の4川のうち、大谷川では、科手樋門地点から旧大谷流入地点の約1300m、防賀川の大谷川合流地点から上津屋樋門放水路分岐地点の約2200m、虚空谷蔵川流入地点から手原川暗渠地点の約3200m、新西浜樋門地点から馬坂川流入地点の約1050mで河道掘削、河道拡幅、築堤、橋梁改築を1/50規模で計画。さらに防賀川の近鉄京都線横断地点から一級起点より下流約500mの約700m、馬坂川の近鉄京都線横断地点から一級起点より下流約200mの約600mの区間では、天井川の切り下げ、橋梁改築を1/50規模で計画している。
煤谷川では、川原橋から上煤谷橋より上流約200mまでの約3qの区間で、1/50規模の河道掘削、築堤、橋梁改築を予定。赤田川については、木津川合流地点から京内橋までの2100mの区間で1/50規模の河道掘削、築堤、橋梁改築を予定。大井手川においては、木津川合流地点から上流端までの1700mを対象に1/30規模で河道掘削、河道拡幅を予定。
また築50年以上が経過して老朽化の著しい天井川の水路橋など16施設に対して、耐震調査を実施していくとともに、耐震補強について検討していくこととした。