静岡県解体工事業協会は(海野二三男理事長)18日、今月14日に岐阜県で解体工事中の工場外壁が倒壊し、女子高校生が下敷きになる事故が発生したのを受けて、会員42社に対して、工事の安全に留意するよう文書で呼び掛けた。
文書では今回の事故について「工事そのものに起因する事故原因や施工管理に関する課題などが提起され」たとして、一層の安全施工を努めるよう求めている。
海野理事長は当日の理事会で「第三者を巻き込む事故は絶対にあってはならない。慣れから生じることが多いので常に危険性を認識してほしい」と、現場での安全管理に十分配慮するよう周知徹底を求めた。
今回の文書は会員のほか、全国解体工事業団体連合会や静岡労働局、静岡市危機管理課、建設業労働災害防止協会静岡県支部に送っている。
静岡労働局の仲野寛安全衛生課長は、同協会の取り組みを評価した上で「解体工事そのものが危険を伴う工事であり、予想通りいかない場合もある。工事の節目に、立入禁止措置を講じることは難しい話ではない。ぜひ、やってほしい。作業者はもちろん、第三者に対する安全にも万全を期してほしい」と話している。
建通新聞社 静岡支社