トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

日本工業経済新聞社(茨城)
2010/10/20

【茨城】公共事業8%減で要求 国補が約737億円 県単は約216億円 県の来年度予算方針 茨城県

 県総務部財政課は、平成23年度予算要求の基本方針をまとめ、各部局に周知。公共事業費を本年度予算より8%減らすよう求めた。これにより「国補」は約737億円を要求の上限とし、「県単」は216億円が上限となる。そのほか一般行政費などに平均5%減を求めた。財政課では11月5日まで各部局から予算要求を受け付ける。
 来年度は、歳出面で一般財源総額の増が見込めない一方、歳出面では、公債費や医療・福祉経費が大幅に増加するほか、保有土地対策なども計画的に対応する必要があり、本年度当初に想定された財源不足額約210億円を解消できる見込みは未だ立っていない。
 このため、第5次行財政改革大綱に基づき、県債管理基金から繰替運用を圧縮できるよう、財政再建のための諸方策に一層徹底して取り組む。
 一方で、厳しい財政状況だが、策定中の新しい県総合計画で目指すべき「生活大県」の実現に向けた施策の推進に積極的に取り組む考え。
 留意事項として、シーリング(予算要求の上限額)を各課・係ごとにそのまま運用した予算要求とせず、部局長・課室長の主導で、横断的に抜本的に見直すよう求めた。
 これらを考慮し、義務的経費などは固定のため所要額とし、一般行政費などは前年同の平均5%減で求めた。その一方で、生活大県いばらき特別枠に前年よりも10億円多い30億円(投資的経費も含む)を設けた。
 公共事業費は本年度予算の1043億円(歳出額)よりも8%削減した額で要求するよう各部局に説明。このうち「国補」は、本年度予算約808億円より直轄維持管理負担金約7億円を除いた約801億円から、8%減らした約737億円を要求の上限とした。「県単」は今年度予算約235億円から、8%減の約216億円を上限とした。
 公共事業費については、昨年度は15%減の要求に対し最終的に13・3%減で留められたことを考えると、まだ数値の動く余地はある。今回、いったんは8%減を要求した形だが、今後、財務省の内示や総務省の地方財政計画の発表を経て、来年度予算が決まっていくことになる。


提供:日本工業経済新聞