京都市中央卸売市場第二市場運営協議会(新山陽子会長)は19日、京都市役所本庁舎を訪れ、公設民営による施設の改築はじめ第二市場の一体的運営、運営会社の一元化などを盛り込んだ京都市中央卸売市場第二市場マスタープラン案を門川大作京都市長に答申。今後、各関係部局と調整後、12月に第二市場マスタープランをとりまとめ、改築においては28年度までを計画期間とする第9次整備計画を策定し、23年度から実施していく模様。
協議会では、23年度から10年間を計画期間とした「京都市中央卸売市場第二市場マスタープラン案」の策定にこれまで計7回に渡り議論。現在、第二市場で操業している▽京都食肉市場梶、京都副生物卸協同組合(大動物部門)▽京都副生物共同組合(小動物部門)―の3事業所を一元化。これに先立ち、今年度中にも3事業所と京都市は、市場財政の健全化へ向け、▽卸売会社の経営改善(主体・3事業所)▽公設民営化(同・3事業所)▽施設の改築(同・京都市)―の3協定事項の基本合意を目指している。
今回答申したマスタープラン案によると、改築に伴う基本計画については、合意後、23年度から着手し、基本設計を24年度、実施設計を25年、26年度と2ヵ年かけて進め、27年度初頭から工事に着手。29年度末の完成を見込み、30年度から新施設での運営開始を目指す。新施設での操業開始とともに、既設の第二市場の解体工事に着手し、32年度末の事業完了を見込んでいる。
答申では、新山陽子会長は「まず市場の一体的運営と運営会社の一元化を迅速に進めていき、市民から第二市場が不可欠であることを強く訴えていくことが必要」とし、第二段階として「コンパクトで低価格を実現し、食肉事業の海外展開の対応も必要」とし、「スピード感を持った対応を願う」と述べた。
これを受け、門川大作京都市長は「3事業所が混在する第二市場において、伝統を継承しつつ、抜本的な改革を進めて頂き心から感謝します」と述べた後、「関係各位で前進を求めるならば、営業開始が7年後という計画を前倒ししてでも、海外展開を視野に入れた施設へと早急に改築していきたい」と語った。