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北海道建設新聞社
2010/10/19

【北海道】千歳市が12年度開校の勇舞中に太陽光発電を導入 

 千歳市は、2012年4月に開校する勇舞中実施設計の概要をまとめた。校舎棟はRC造、3階、延べ6260m²、講堂棟はRC造、平屋、1512m²規模で、環境負荷低減の観点から、市内の小中学校で初めて太陽光発電システムを導入する。建設費は、概算で備品を含めて校舎棟が約20億円、講堂棟が約5億5000万円で、現在、精査を進めている。
 実施設計に基本方針として@安全性への配慮A環境負荷の低減Bバリアフリー・ユニバーサルデザインCライフサイクルコストの低減D施設の長寿命化E周辺環境への配慮―の6項目。
 校舎棟は、中央に自然光が入るライトコートを設け、南側に普通教室13室、北側に音楽室や美術室などの特別教室、西側に管理諸室を集約。1階には図書室とコンピューター教室で構成するメディアセンターを設け、市民にも開放する。
 建物は避難所の役割も果たすため、建築基準法で求められる耐震基準の1.25倍の強度を確保。敷地内には、仮設トイレ用に複数のマンホールを設置する。
 環境負荷の低減では、校舎棟屋上に10KWアワーの太陽光発電システムを搭載し、空調換気設備の動力などに活用。照明は高効率で高出力のHf(高周波点灯)蛍光灯やLED灯を採用。
 暖房の主熱源はCO2排出量の少ない天然ガスで、校舎棟は温水方式を導入。1日の大半を過ごす普通教室や時間限定の特別教室など利用状況によってポンプを系統分けして省エネ化を図る。
 敷地は勇舞3丁目4の3万3084m²で、南側の市道東20号に面して校舎棟と講堂棟、自衛隊車両が通行する敷地北側の市道28号に面してグラウンドの配置となる。
 スケジュールとしては、早ければ校舎棟を11年3月に、講堂棟を6月に着工し、どちらも12年2月に完成する見通し。
 11年度は、グラウンドや生徒玄関前のアプローチ、グラウンドに並べる校長用と教頭用の住宅2棟の整備を予定。12年度までに駐車場や外構整備、グラウンドの防球ネットの取り付けなどを完了する予定だ。