建通新聞社四国
2010/10/15
【高知】地整が新総合評価方式 南小川床固工
国土交通省四国地方整備局は、「地域防災力(地元企業)活用審査型総合評価落札方式」を同局として初めて試行する。地域に精通した優良な地元企業が施工することで、中山間地域における地域防災力の強化・向上を目指すとともに、元請け企業と併せて地元1次下請け企業を評価することにより、地元企業の健全な育成促進を図るのがねらい。
試行対象工事は、四国山地砂防事務所が発注する南小川床固工(高知県大豊町落合)と川崎床固工(徳島県三好市池田町川崎)の2案件。南小川については近日中にも公告する予定で、川崎床固工は1月中の公告予定で準備を進めている。
今回試行する評価方式では、「地域防災力評価」として5点を加算。技術提案20点と技術者・企業評価30点との合計55点(標準型U型)が加算点となり、これに対して施工体制評価を加える。地域防災力評価は、本店所在地および建設機械の保有状況について▽評価対象地域内(徳島県の場合は三好市、高知県の場合は大豊町・本山町・大川村・土佐町・いの町)に本店を有する元請け企業が本工事の全部もしくは一部を直接施工する場合▽評価対象地域に本店を有する地元1次下請け企業(四国地整の一般土木C等級以上は除く)への下請け金額総額が入札価格に対して15%以上の場合─のいずれかの場合に評価する。
2件の工事概要は次の通り。
▽南小川床固工─流路護岸工延長100b、工期は約6カ月▽川崎床固工─護岸工延長300b、工期は約5カ月
なお、対象とする地域の選定にあたっては、四国内の市町村を単位とした防災リソース(過疎化状況、消防団員数、孤立化状況および災害危険個所数など)並びに建設業者数を考慮して選定したとしている。