建通新聞社四国
2010/10/08
【徳島】本年度に検討作業 坂州発電所大規模改修
徳島県企業局は、坂州発電所を大規模改良するため2010年度に検討を行う。実施設計については、検討業務の結果を受け、11年度以降に委託することになりそうだ。
検討業務は日本工営(高松市)が担当し、11年3月18日までの期間で進める。業務内容は、現況部材調査、耐震診断、補強の検討、更新計画の作成などで、改良範囲を求め概略設計を行う。なお、建物部分は、下部のコンクリート圧縮強度の調査を含んでいる。
改良方針では、経済性・効率性・信頼性などを踏まえ、新技術も比較検討した上で、費用対効果の高い更新計画を検討。ダム水路設備の取水口、導水路、上部水槽などは再使用する。発電所建物は、下部を耐震補強して再使用、上部は更新。電気機械設備のうち水車発電機、各制御装置、屋外機器、天井クレーン等は更新、最大発電使用水量(6・3立方b/s)は維持する。
対象設備の概要は、ダム型式が直線重力溢流コンクリート。導水路延長1755b。水圧鉄管延長63・9b。放水路延長34・7b。水車の形式は立軸フランシス(1320kW×2台)。発電機の形式は立軸回転界磁型交流三相同期(1500kVA×2台)など。
坂州発電所は、砂防用の追立ダムを利用し那賀川河川総合開発事業の工事用電力供給源として建設、1952年5月より県営発電所として最初に運転を開始した。最大電力2400kW、常時出力140kWの水路式発電所。
所在地は那賀町坂州。