北海道建設新聞社
2010/10/06
【北海道】国際競争力強化目指し道央圏5港湾の連携促進−開発局
北海道開発局は、北海道経済の国際競争力強化に向けて、道央圏の5港湾の広域連携を促進する協議会を10月中に設立する。室蘭、苫小牧、小樽、石狩湾新港、白老の各港の港湾管理者と道、開発局で構成し、港湾利用者の利便性向上などに向け、各港の相互補完を検討し、道央圏港湾全体として機能強化を図り、政府の「選択と集中」に対応する。
今回対象となった5港については、国際海上コンテナ輸送の約95%、本州を結ぶフェリー輸送の大部分を担うなど、北海道経済の基幹インフラとしての役割を持っている。一方で、政府の港湾政策が「選択と集中」に大きくかじが切られようとしている中、北海道でも早急に対応を図る必要があるため、競争力のある広域港湾形成に向け、協議会を立ち上げることとした。
政府が示す「選択と集中」に対応し、北海道経済の競争力強化を支える港湾機能を確保していくためには、現状の単独港湾での対応では限界があることから、既存の港湾インフラを有効に活用しつつ、各港が相互補完しながら道央圏港湾全体としての機能強化を目指す。
協議会の発足は10月中を目指す。これまでの港湾間の連携協議では、観光や物流といった機能分担議論が、港湾管理者間の合意形成の支障となっていたことを踏まえ、初会合では、国際競争力強化のための広域連携の意義を再確認した上で、民間事業者の効率的な港湾施設利用に向けた対応など、利用面での改善策などを中心に協議を進め、年度内にも広域連携の方向性を取りまとめる方針だ。