建通新聞社四国
2010/09/24
【愛媛】実施設計外注へ 県庁第1別館耐震改修
愛媛県は2010年度、県庁第1別館(松山市一番町)の耐震改修計画で実施設計に着手する。採用する工法などをこれから選定した後に、業務を外注する。一般会計9月補正予算案には、実施設計業務委託費8826万円などを計上している。
第1別館は1980年の建設で、規模が鉄骨鉄筋コンクリート造地下3階地上11階建て延べ2万0462平方b。災害発生時には対策本部が置かれるなど防災拠点としての役割を担うことになるが、01年度に行った耐震診断では拠点機能を維持するためには補強が必要、との結果が出ていた。
工法としては▽鉄骨ブレースなどを使用する「在来工法」(松山市役所別館などで採用)▽各種ダンパーなどを取り付けて振動エネルギーを吸収する「制震工法」(松山市役所本館などで採用)▽基礎と土台の間などに免震装置を取り付けて揺れを建物に伝えにくくする「免震工法」などが候補として上がっている。
県はこれらを、経済性や、工事期間中の機能移転が必要になる場合の行政サービスへの影響など、総合的な観点から比較検討して、最終決定する方針。07年には、そのためのデータ収集を目的に、日建設計大阪オフィス(大阪市中央区)に業務委託して調査を行った。
耐震改修に当たっては、非常時の業務継続に必要な電源の確保に向けて、非常用発電設備の更新も併せて行われる予定。県は補正予算案に、そのために必要な調査検討や実施設計の委託業務費2171万円も計上している。