建通新聞社四国
2010/09/14
【香川】建設・法面対策を年内 椛川ダム付替県道
香川県河川砂防課は、椛川ダム(高松市)建設に伴う付替県道の建設工1地区と崩落地区の法面対策1地区を年内に発注する。また工事用道路の設計を香川設計センター(坂出市)に委託し、2011年度から新たな工事用道路を建設する。
発注する建設工は拡幅工と法面工で、延長約200b、幅員7b。施工場所は11工区(施工・尾形建設)と13工区(施工・村上組)の間の接続工。
法面対策工は、整備済み地区で大規模な崩落が発生しているため、法面整備を行う。
工事用道路の設計は、付替県道の整備推進を図るため、ダムサイト建設予定地より上流部で、新たに工事用道路の建設を行うもの。設計を香川設計センター(坂出市)に委託した。期間は11月末まで。工事用道路は県道穴吹塩江線から分岐している市道嵯峨野線を拡幅整備(一部バイパス)するもので、延長640b。現道幅員2〜2・5bを全幅員5b(車道4b)に拡幅する。着工は11年度からとなり、2カ年程度かかるもよう。
建設が進められている付替県道のルートは山間部のため、施工個所が限定されており、工事が進められているのは、現工事用道路から上・下流向けとダムサイト付近の3地区。総延長約4`のうち約1・2`で工事が進められている。
幅員は、ダムサイトから下流側が7b(2車線)、上流側が5b(1車線)となっている。
県では当面、県道付替を推進させ、ダムサイトから左岸上流へ向かう市道付替工、約2・3`(幅員4b)はダムサイトの建設と合わせて整備を進める方針。
椛川ダムは、香東川総合開発事業の一環として同川の治水対策のほか、水道用水として高松市に日量最大9000立方bを供給するとともに、異常渇水時においても河川が正常に機能できる流量を確保するため総量約336万立方bの緊急水の補給機能を有する。県内最大規模のダムとなり、総事業費は約480億円。17年度の完成が見込まれているが、今後のダム事業の見直しにより流動的。ダム事業全体としての用地取得状況は94%(4月時点)で、現在も用地取得を積極的に進めている。
県では、椛川ダム本体工の着工を新内海ダム(小豆島町)が完成する14年度以降の着工を目指している。