建通新聞社四国
2010/09/10
【愛媛】一般会計は197・8億円 県9月補正案
愛媛県は9月補正予算案を発表。安全・安心の確保や経済・雇用、地域医療・福祉といった対策を講じるなどした結果、一般会計の補正額は197億8148万円にのぼり、9月補正予算として過去8年では、2009年度に次ぐ2番目の規模となっている。ただし09年度の6月と9月の補正が大型だったため、累計額は6271億7739万円と09年度同期比4・7%減となる。一般会計に含まれる投資的経費は今回の補正分が33億5472万円、累計では892億0717万円と同13・7%の大幅減。
県は02年度から08年度まで、当初予算を年間総合的に編成し、補正予算には緊急に対応すべき案件の費用に限って計上するスタンスをとっていた。ただ、09年度は国の大型補正予算に対応し、9月補正でも500億5483万円を追加計上していた。
補正案の建築事業予算を見ると、県立学校施設整備のうち「校舎等整備事業」では19億9316万円を計上し、宇和島南中等教育学校特別教棟、西条高校体育館、みなら特別支援学校普通教棟の3施設の改築工事や、松山南高校普通教棟など20の耐震補強工事を予定。このほか特別支援学校に関しては、教育環境整備事業費5800万円を確保し、今治特別支援学校と宇和特別支援学校高等部でのエレベーター設置や、8校での検査機器などの設置を行うことにしている。
県庁舎第一別館の耐震化に向けては、施設改修の実施設計費8826万円と、非常用発電設備改修の調査設計費2171万円を計上。「県立児童福祉施設等整備事業費」としては3111万円を確保し、えひめ学園(新居浜市)の本館、体育館、炊事棟と南予児童相談所庁舎(宇和島市)の改築や、東予児童相談所庁舎(新居浜市)の耐震改修に向けて実施設計を行うことにしている。
医療施設の耐震化対策では、臨時特例基金の積立金として6億8976万円を新たに積み立てた上で、大洲中央病院(大洲市)の建て替えに4061万円を助成。光生病院(今治市)が計画している療養病床(51床)の老人福祉施設への転換に対しては2550万円の助成費を盛り込んでいる。
一方、土木事業予算としては▽落石防止対策事業費2億8200万円(鬼北町の節安下鍵山線など20カ所)▽生活道路改良整備事業費2億2000万円(愛南町の高茂岬船越線など16カ所)▽県単河床掘削事業費2億円(宇和島市の御代の川など37カ所)▽県単河川局部改良費1億円(今治市の蒼社川など8カ所)▽砂防施設事業費9800万円(西予市の青野川など8カ所)─などを計上している。