山梨市(竹越久高市長)は9月補正予算案へ国宝重要文化財建造物保存修理事業費265万9000円を盛り込んだ。
これは窪八幡神社(同市北654番地)が行う3棟の屋根葺き替え費。本殿、拝殿、摂社若宮八幡神社拝殿が対象で、今年度から3カ年の総事業費は2億4200万円(22年度7000万円)にのぼる。補助率は国が85%、県が7・5%、市が3・75%。入札は11月頃に指名競争で執行されそうだ。規模は本殿が102u、拝殿が121・5u、摂社若宮神社拝殿が39・7u。
窪八幡神社本殿は、貞観元年(859)清和天皇の勅願により、豊前国(現・大分県)宇佐八幡宮より観請、東国鎮護として笛吹川の中島、大井俣の地に建立された。のちに現在の窪の地に還座した。形式は十一間社流造・檜皮茸で三間社流造の3社が間に1間をおき、それぞれ横に連結して11間の形になる、「我が国に現存する最大の流造本殿」と言われている。昭和26年に解体復元工事が竣工された。
また、摂社若宮八幡神社拝殿は、天文5年(1536年)に建立。入母屋造で、桁行4間、梁間3間、屋根は檜皮茸。装飾的な部分が少ない簡素な建物で落ち着いた外観となっている。
このほかの建設関連予算では、▽庁舎東館改修事業費(東館北東入口へ風除扉設置工事)136万5000円▽太陽光発電システム設置助成事業費792万円▽県営土地区画整理事業費(岩手・隼地区、窪平地区用排水施設整備負担金)1585万円▽道路維持管理事業費(道路破損箇所修繕、山梨市駅東山梨線信号機設置)800万円▽単独土木災害復旧事業費350万円▽体育館障害者用トイレ改修事業費(市民総合体育館、石原なち子体育館)に490万円−を計上。
同市は9月補正一般会計予算に1億592万7000円を追加、当初からの同会計総額を157億863万7000円とした。
提供:山梨建設新聞