県土木部監理課は、県内44市町村の入札・契約手続きに関する調査結果(7月1日現在)をまとめた。それによると、一般競争入札は43カ所が導入済みで、うち8割強が3000万円未満の工事まで拡大。参加者数の基準を設けていない自治体は14カ所あった。一方、電子入札は12カ所が導入済みで7カ所が導入予定。総合評価方式は30カ所が導入済みで3カ所が導入予定。うち2カ所(神栖市と城里町)が今年度に導入予定だ。
一般競争は43カ所で導入済み。うち8割強が3000万円未満の工事まで対象を拡大。平成20年の調査から比べ、4カ所が対象工事を拡大している。
また、一般競争を導入する自治体のうち、参加者数の基準を設けていない自治体は14カ所。設定する参加要件によっては、競争性が確保できないおそれがあり、県では想定する参加者数をあらかじめ設定するよう市町村に示唆している。
談合情報の取扱要領については、38カ所が策定もしくは策定を予定。また談合などに対する違約金条項は30カ所が導入済みで談合に対する姿勢がうかがえる。
入札監視委員会は、7市(水戸、土浦、取手、つくば、常陸大宮、筑西、かすみがうら)が設置済み。また鹿嶋市で設置予定。
電子入札は、12カ所が導入済みで、7カ所が導入を予定。導入していない市町村について、県は共同利用の電子入札システムへの加入と、入札参加申請の共同受付システムへの加入促進を、それぞれ求めている。
ダンピング受注防止に有効とされる最低制限価格制度の導入は27カ所、低入札価格調査制度は21カ所。両制度の併用は8カ所。一方、いずれも未導入が4カ所となっている。
総合評価方式の導入は30カ所で、ほかに3カ所が導入予定。うち2カ所が今年度に導入を見込む。また、未導入11カ所のうち、8カ所が導入への検討や調査を行っている。一昨年は3カ所のみの導入だったことから、急速な総合評価の普及がうかがえる。
そのほか、今年度から@グループ企業等の一般競争への参加制限A入札保証制度B中間前払いC暴力団排除対策―の4項目を追加。
グループ企業等の一般競争への参加制限では、12カ所が資本・人的制限を行っており、3カ所が資本制限を行っていると答えた。
また、入札保証制度では導入済みが13カ所。中間前払いでは1カ所のみ実施しているという結果。暴力団排除対策は41カ所とほとんどの自治体が行っていると答えた。
提供:日本工業経済新聞