建通新聞社四国
2010/09/03
【高知】総事業費約355億 南国安芸道路
国土交通省四国地方整備局の2011年度予算概算要求で、新規要求個所として一般国道55号南国安芸道路(芸西西〜安芸西)が盛り込まれ、新規事業化と早期の整備促進に期待が高まっている。事業化を目指す同区間は、四国8の字ネットワークを形成する高知東部自動車道(高知市〜安芸市間36`)の一部で、芸西村から安芸市馬ノ丁に至る延長8・5`の自動車専用道路。順調に採択されれば、芸西西IC(仮称)〜安芸西IC(仮称)の調査設計に着手する見通しだ。
8月23日に開かれた、国交省の社会資本整備審議会道路分科会事業評価部会の中で示された事業費内訳をみると、総事業費は約355億円で、このうち用地補償費や間接経費(地質調査、測量設計、予備費など)を除いた工事費は約263億円。区間には延長445bの(仮称)赤野トンネルをはじめ連続高架橋やPC橋、鋼橋の構造物が4割近くを占めている。
高知東部自動車道の整備は、県東部地域の異常気象時の路面冠水や東南海地震・南海地震による津波浸水区間を回避でき、災害時の緊急輸送道路としての機能が確保できるほか、第3次救急医療施設への速達性向上などでさまざまな整備効果が期待されている。
事業評価部会の中で国交省が示した主な工事費内訳などは次の通り。
【改良費】
▽土工14億1700万円─切土約58万立方b、盛土約58万立方bなど▽擁壁工11億7100万円─逆T式擁壁、もたれ式擁壁など▽函渠工4億2700万円─400b▽排水工9億0700万円─4945b▽雑工4億2200万円─機能補償道路460b、水路690bなど
【橋梁費】
▽100b以上橋梁112億1000万円─連続高架橋2橋、PC橋1橋、鋼橋2橋(計2135b)▽100b未満橋梁21億1600万円─PC橋8橋、鋼橋2橋(計483b)
【トンネル費】
▽NATMトンネル1本38億9600万円─445b
【IC・JCT費】
▽IC2カ所26億4100万円─ダイヤモンド型ハーフ
【舗装費】
▽車道舗装10億2900万円─7万3800平方b
【付帯施設費】
▽交通管理施設工一式2億2800万円─標識工、防護柵工、道路照明など▽遮音壁9億1400万円─8480b