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日本工業経済新聞社(山梨)
2010/09/01

【山梨】射撃場建設で近く削減策を 県立射撃場建設問題 図書館入札の見解示す 知事定例会見

横内正明県知事は8月31日の定例会見で、甲州市に建設予定の射撃場問題に対し、「コスト削減策を次回の定例会見(9月7日予定)で公表する。現在、発表準備を進めている状況。甲州市へは事前に説明したい」と見解を明らかにした。
 射撃場建設について知事は2月定例記者会見で、22年度当初予算への整備費計上を見送った経緯がある。これは約16億円と見込んでいた建設費が、防音や鉛の対策で約7億円増えて、約23億円となることが判明した事が要因。
 このため、6月県議会では、射撃場の規模は縮小せず、建材の見直しでコスト削減を進める方針を示した。県教育委員会では、4月にコスト削減のための検討チームを設置し、射撃場の構造や材料の精査、排水計画の変更、立木伐採費の節減、駐車場など付帯施設の整備などを見直しを検討。8月末をメドにコスト削減策をまとめる−としていた。
 このほか、JR甲府駅北口に平成24年秋オープン予定の新県立図書館の県発注工事入札で、業界大手の清水建設など3者JVを落札候補業者(17億7000万円で落札)に決定した件で知事は、「県土整備部で調査委員会を立ち上げ、価格算出が適正か調査をした。品質や安全性の確保に問題はなかった」と発言。
 落札価格は予定価格を12億円近く下回り、落札率は資料が残る県入札では過去最低の60%近くだったが知事は「積算に問題はない。資材の大量仕入れなどでコストを縮減出来たのでは。また本来7%程度想定される人件費などの一般管理費を半分の3・63%に抑えていることなども低価格の要因。価格設定は適正であった」と答えた。
 新県立図書館の本体建物の入札は、価格だけでなく実績などを踏まえた総合評価方式の一般競争入札を採用。予定価格は29億6900万円だった。
 今後、9月定例県議会の承認を経て正式に同JVと契約し、10月上旬にも着工する見通しだ。


提供:山梨建設新聞