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建通新聞社(静岡)
2010/08/30

【静岡】県=御前崎・島田・浜松土木管内の8トンネルで詳細点検、目視・打音検査実施し、劣化度を把握

 静岡県交通基盤部は、土木施設の長寿命化計画に基づき、御前崎、島田、浜松土木事務所管内の8トンネルを対象に詳細点検を実施する。順調なら9月中にも、点検業務を委託発注する。目視点検や打音検査などの詳細点検を実施し、劣化度や付帯施設の稼働状況を把握。構造物の健全度を評価する。点検結果のデータをトンネルのガイドラインシステムに登録し、整備手法などを盛り込んだ維持管理・補修計画を策定する。
 10年度の点検対象トンネルは、御前崎、島田、浜松土木事務所管内の8トンネル(総延長約1984・9b)。トンネルの状態を定量的に把握・評価した上で、中長期的に最適な対策を施すアセットマネジメント手法に基づき、専門技術者が詳細点検を実施する。
 点検業務に当たっては、09年度の手法を踏襲する形で実施。
 日常・定期点検では発見しづらい変状があるアーチ上部や坑門の上部について、高所作業者を使って目視で点検する。必要に応じてハンマーを使った打音検査で覆工コンクリートのはく離や遊離などの異常個所がないかを調査し、覆工展開図に記録。加えて、排水施設や照明、ケーブル、ジェットファン、標識などトンネル付属物の詳細点検を実施する。
 トンネルの点検結果は、ガイドラインシステムに登載。経年劣化を考慮した年次計画に加え、施工延長やコスト面を踏まえた工法などが盛り込まれる。
 維持管理計画に沿って、計画的にトンネル補修を進めることで、維持管理から更新までのトータルコストを削減し構造物の長寿命化を図る。劣化が激しくなった段階で大規模修繕する従来の「対処療法」的手法ではなく、点検により「どんな対策をいつ、どこに施すのが最適なのか」をあらかじめ想定し、小規模な予防的補修を重ねることでライフサイクルコストの抑制を図る。
 09年度には袋井、島田土木事務所管内の11トンネルで点検を実施。今後3〜4年かけて未供用トンネルなどを除く約150カ所のトンネルを対象に点検を継続する。すべてのトンネルで点検が完了した時点で、整備年次や工法などを盛り込んだ維持管理・補修計画を策定する。
 10年度の点検実施トンネルは次の通り(@路線名A延長)。
【御前崎土木事務所管内】
 ▽地蔵隧道(牧ノ原市勝間)@吉田大東線A86・2b▽小堤山トンネル(牧ノ原市波津)@静岡御前崎自転車道線A48・2b▽菅山トンネル(牧ノ原市女神)@国道473号A306b▽備前守隧道(吉田町片岡)@住吉金谷線A189・5b
【島田土木事務所管内】
 ▽唐沢トンネル(川根本町犬間)@接岨峡線A398b▽小長井トンネル(川根本町上岸)@国道362号A440b▽初瀬トンネル(川根町笹間渡)@藤枝天竜線A420b
【浜松土木事務所管内】
 ▽瀬戸トンネル(湖西市横山)@国道301号A97b 

建通新聞社 静岡支社