2010年7月の県下公共契約高は本紙調査によると、1498件で総額は211億9503万円となった。前年同月と比べ、件数で25・5%減、金額では63・4%も減少した。6月まで発注金額が低調だった静岡県関係が金額ベースで前年同月比10・2%減にまで盛り返したが、市町関係で44%減、国関係が91・3%減にまで落ち込んだ。09年度には、中日本高速の第二東名関連を中心に10〜40億円規模の工事発注が目立った。しかし、10年度は10億円を超える案件がほとんどなく、国関係の落ち込みの要因の一つに挙げられる。
発注の内訳を見ると、国・公団等関係は25億8515億円(45件)、県関係は74億0665万円(554件)、市町関係は112億0323万円(899件)となった。
7月の1億円以上の物件は全体で25件、金額は57億3658万円となり、全体契約額の27・1%を占めた。
国・公団等関係は、45件で25億8515億円。前年同月と比べて件数が72・6%減、契約金額は91・3%減と大幅に減少した。
発注機関別では、国土交通省関係が30件で18億6334万円と国関係の大半を占めている。発注額の上位は、7億5930万円を発注した静岡国道事務所が最も多く、沼津河川国道事務所(4億7720万円)、浜松河川国道事務所(3億8660万円)と続く。
7月の1億円以上の物件は9件で、19億2328万円。契約額は国・公団等関係全体の74・4%を占めた。
県関係は、件数が554件となり前年同月と比べて14・4%減、契約額も10・2%減の74億0665万円と伸び悩んだ。
6月まで3カ月連続で、契約額が前年同月比を20%以上割り込んだ状況と比較すれば、落ち込み幅は緩やかになっているものの、数字のみを追えば「発注本格化」の兆しはない。入札執行の本格化は8月以降になりそうだ。
発注額の上位は袋井土木(9億5433万円)、島田土木(5億5156万円)、清水港管理(5億4099万円)と土木関係機関が占めた。
1億円以上の物件は7件で、21億7300万円。県関係全体契約額の29・3%に相当する。
市町関係を見ると、件数が前年同月比で25・1%減の899件、金額は44%減の112億9503万円を発注した。
10年度の市町関係の金額の推移を見ると、4月はほぼ横ばい(前年同月比1%減)にとどまったものの、5月(同28・2%減)、6月(同30・4%減)と月を追うごとに減少幅が大きくなっている。各機関では、上半期内の発注に向けて多くの案件を抱えているが、今後どのような水準まで持ち直すのかが注目される。
1億円以上の工事は9件で、金額は16億4030万円。市町関係の全体契約額の14・5%を占める。
【詳細は月刊建設データ8月号に掲載】
建通新聞社 静岡支社