静岡労働局は、熱中症による死亡災害が県内で初めて7月下旬に発生し、続いて8月初めにも発生したことから、あらためて予防対策の徹底を呼び掛けている。特に盆休み明けは危険性が高まるだけに、同局では「『あと少し』と思っても、こまめに休憩を取ってほしい」と、適切に作業管理をするよう求めている。
熱中症による県内初の死亡災害となったのは7月24日に発生した。造園工事現場で石張りや資材運搬作業をしていた被災者(男性・45歳)が作業終了直前に発症し、病院に搬送されたが翌日死亡した(ただし、この災害の業種は農業)。
もう1件は8月1日。午前9時30分からガソリンスタンドの敷地の一角を借りて、ミキサー車のホッパー部をアーク溶接で補修作業を行っていた被災者(男性・67歳)が、午後1時ごろホッパーの上でうつ伏せになっているところを発見された。
同局では、これら災害の発生を重く見て、建設業労働災害防止協会静岡県支部など災防5団体と、静岡県建設解体工事業協会に対し、労働基準部長名で文書を5日付で送付、水分・塩分の定期的な摂取など具体的な対策を示して予防を呼び掛けた。
また、同局では、8月11日現在で全産業の死亡災害が23人(前年同期比5件増)と、増加傾向が目立つことから、災害防止活動の一層の徹底を求めている。
建通新聞社 静岡支社