「2010年度建設業経営者講習会」(第2回)が5日、千葉市内の県教育会館で開かれ、約100人が受講した。県が主催し、(社)千葉県建設業協会、(社)千葉県電業協会、(社)千葉県空調衛生工事業協会、(社)千葉県塗装工業会、(社)千葉県造園緑化工事業協会、(社)千葉県道路舗装協会、(社)千葉県鳶工業会、千葉県建設産業団体連合会の地元受注団体のほか、(社)日本土木工業協会関東支部と東日本建設業保証鰍ェ共催。
この日の講習会は4つの講演で構成。講演(1)では、褐嚼ン経営サービスの宮脇貴代之氏を講師に「会社の利益は現場から!監督に負担をかけない管理手法とは?」について話を聴いた。
また、講演(2)は、県県土整備部建設・不動産業課建設業・契約室の前田圭介主事が「建設業法」、講演(3)は、同じく建設業・契約室の島田昌信主査と、県商工労働部経営支援課金融支援室の田中文久主査が、「経営支援制度」について説明。
さらに、講演(4)では「建設業と地域の元気回復事業」の事例発表として、東国吉地区里山整備協議会の石井一行氏と、ちば元気モリモリ会の島田隆氏が、それぞれ事業の概要や進捗状況などを説明した。
講演に先立ち、主催者を代表してあいさつした県県土整備部の増岡洋一理事=写真左=は、「本日出席された経営者の皆さんは、この厳しい経済環境の中で、日々経営基盤の確保や経営の合理化等に取り組まれていると思う」と述べたうえで、「県としても皆さんの経営に対する支援の一環として、本日の講習会を企画した」と説明。
また、この日の4つの講演の概要を説明した氏は、「会社の利益は現場から――」の宮脇講師について、「建設業の経営に関するエキスパートとして『ミヤシステム』を開発し、現在は全国から講演のオファーが飛び込む多忙な方である。このようなお忙しい方に、今日は特にお願いし、駆けつけて頂いた」と紹介。
最後に氏は、「本日の講習会が皆さんの経営力の強化に繋がり、県内の建設業が今後ますます発展していくことを祈念する」と述べ、あいさつを結んだ。
引き続き、宮脇氏=写真右=の講演では、開口一番、「今日は原価管理について、実際に我々が経験してきたことを一つの事例として話をさせて頂きたい」と弁。
氏によると、原価管理システムは電子納品ソフトとは違い、そのシステムを買えば利益が出るという訳ではない。一番大事なことは、会社の経営者と従業員を含めて、利益を如何にして出すかという「チームワーク」と「しくみ」づくりだという。
「建設業経営者講習会」は、建設業経営者の経営能力の開発向上等を図り、県内建設業の発展に寄与することを目的に、1979年から毎年開催している。
今年度は3回の開催を予定しており、第1回目は成田国際文化会館で7月30日に実施。第3回目は今月20日に、松戸市の県東葛飾合同庁舎で開催する予定。
各講習会では、講演(1)の講師及び内容が毎回変わり、第1回目が滝口兼悟氏による「小さくても利益の出せる建設企業を目指そう〜建設投資縮小時代の生き残りを目指して〜」。第3回目は、石井修一氏(いずれも褐嚼ン経営サービス)による「本業力を見直す!利益体質改善とキャッシュフロー対策〜中小建設企業の戦略方向性、まずは本業強化から〜」を予定している。
提供:日刊建設タイムズ