富津公園における地域との協働イベント「中学生が描くジャンボプール巨大壁画」の作成が、先月26日と27日の2日間にわたり行われ、富津中学校の美術部の生徒約20人を含む総勢50人余が参加した。
「誰もが楽しめるアートを通じて、ジャンボプール内に賑わいや華やいだ雰囲気をつくり、地域の人々との協働で地域の活性化や賑わいづくりに繋げたい」との考えから、県県土整備部君津整備事務所(松井源二郎所長)と同公園指定管理者の富津緑の公園グループが主催、(社)千葉県塗装工業会(浅賀恒会長)が協賛、千葉県魅力ある建設事業推進協議会(CCIちば)が協力した。
主催者を代表してあいさつした君津整備事務所の松井所長は、「この行事には富津中学校の教職員の方々、美術部の生徒の皆さん、父兄の方々に加え、(社)千葉県塗装工業会においては塗料の無償提供のみならず、壁画作成の作業指導をお願いし、沢山の方々に参加して頂いた」と述べたうえで、「さらに富津市観光協会福祉部、富津市商工観光課などの協力と支援により、このイベントが実現したことに感謝申し上げたい」と述べ、あいさつに代えた。
引き続き、(社)千葉県塗装工業会の浅賀会長が、壁画を作成する富津中学校の美術部の生徒を前に、昨年は市原市の4つの中学校の協力で、高滝ダムの壁画を作成したことに加え、同工業会が毎年、県の施設の美化活動を続けていることを説明したうえで、「10年以上前には、落書きの酷い市原市の高速道路の下に絵を描いた。不思議なもので、絵を描くと落書きはされず、今でもその絵が残っている。絵を描いてくれた当時の中学生は、今ではお父さんやお母さんになっているかもしれない。ここにいる皆んなが、結婚をして子供が生れて、その子供を連れてこのプールに来た時に、この絵が残っているということは、本当に素晴らしいことだと思う」と弁。さらに、「暑い中での作業になるが、体調に気をつけて、休憩と水分補給を十分に行いながら頑張って欲しい」と激励し、あいさつとした。
(社)千葉県塗装工業会の塗装ボランティア活動は、今回で第7回目となる。これまでも社会貢献活動の一環として、県内施設の「塗装」「落書き消去」「清掃活動」などを毎年行ってきた。
今回のジャンボプール巨大壁画の作成にあたっては、事前準備として、塗装工業会の実行委員が、側壁面の洗浄及び下処理(シーラー・下塗り)作業を施した一方、中学校では、海に関する物語性のあるイメージで原画を作成した。
現場での作業は、流水プールサイドの3つの壁面(1.2m×45m、1.2m×26m、1.2m×38m)に、「下書き」「本塗り」の順で行い、原画を拡大しながら側壁面に描画した。
ちなみに、塗装工業会におけるこれまでの塗装ボランティア活動は、第1回目が「千葉市都川第八浄化施設」の外壁塗装、第2回目が「市川市特別養護老人ホーム」の非常用すべり台、非常口扉、農作業・休憩用小屋屋根及びトイレの塗装、第3回目が「千葉ポートパーク公園」のトイレ棟の塗装及び清掃、第4回目が「県立富津公園」のトイレ棟塗装及び周辺の砂浜清掃、第5回目が「茂原鶴枝遊水公園ポンプ施設」の壁面の落書き消去、周辺草刈り、清掃に引き続き、第6回目が前述の高滝ダム堤頂道路壁面絵画制作となった。
提供:日刊建設タイムズ