甲府市は今年度から、市営北新3団地(北嶺荘・竜雲荘・むつみ荘)の建替に向けて、動き始める。
国の補助が下りる8月〜9月以降に基本設計業務を委託。同業務については現在、発注形態を検討しているが、指名か一般競争入札の可能性が高い。いずれにしても県内大手業者が有力だ。新団地の規模などは基本設計段階で大筋固める。
また、むつみ荘と北嶺荘の改装工事も、同時期に行われる予定。現在、庁内で設計作業を進めている。
今後の計画では北新小学校改築後、竜雲荘解体、学校グラウンド整備、校舎解体後に竜雲荘の代わりとなる新団地を改築する。
住宅ごとの整備詳細は、22年度に竜雲荘(RC造4階建て・6棟、昭和33〜42年度竣工)の移転基本設計、23年度に解体及び実施設計、24〜25年度の建設を見込む。
また、北嶺荘(RC造4階建て・3棟、昭和30〜32年度竣工)は22年度に空き家改装し、24年度に住民説明、25年度に実施設計及び解体、26年度から改築に入る。
むつみ荘(RC造4階建て・7棟、昭和38〜42年度竣工)は、22年度に空き家改装を行う。
市は国有地となっている北新小学校の敷地を買収し、22年度に着手する校舎と体育館の改築に合わせて市有化し、南北にある同団地を小学校の北側に集約させる。
同市が策定した公営住宅ストック総合計画で、建替え最優先に位置付けられている3団地は、平成18年2月に建替え方針が決定された。耐震化への対応として、12年〜16年度において対象団地の耐震診断を実施し、「北嶺荘(1〜3号棟)、竜雲荘(1〜4号棟)の7棟が補強工事が必要」との結果が出ている。
さらに、居住専用面積も33〜39・96uで、国の第8期住宅建設5カ年計画(単身者用基準面積が43u)と比較すると、狭い状況にあるほか、浴室、洗面所、洗濯スペースもなく、トイレも和式便器で設備水準が低いとされていた。
提供:山梨建設新聞