京都市南区の京都市中央卸売市場第二市場会議室で7月30日、平成22年度京都市中央卸売市場第二市場運営協議会の第6回マスタープラン専門部会が開かれ、京都市中央卸売市場第二市場の運営形態や財政健全化について検討。また施設の配置図や改築に係る基本計画を23年度から着手し、基本設計を24年度、実施設計を25年度と2ヵ年かけて進め、26年度初頭から工事に着手していくなど今後10年間の実施計画案について確認を行なった。
第二市場の決算状況は約9割を一般会計からの繰入金で賄われており、市場財政は慢性的な赤字状況にある。効果的な市場運営に改善するため、現在操業している▽京都食肉市場梶、京都副生物卸協同組合(大動物部門)▽京都副生物共同組合(小動物部門)―の3事業所を一元化させ、経営の合理化を進めている。
これに先立ち、今年度中にも3事業所と京都市は、市場財政の健全化へ向け、▽卸売会社の経営改善(主体・3事業所)▽公設民営化(同・3事業所)▽施設の改築(同・京都市)―の3協定事項の基本合意を目指す。ただし、施設の改築については、卸売会社の進捗状況等が適正であると確認された段階で、次のステップに進むものとしている。
今回、明らかになった今後10年間の実施計画案によると、今年度中に市・卸売会社の基本合意を受けた後、23年度には基本計画に着手。24年度から基本設計に取り掛かり、25年度から実施設計に着手。26年度から施設の改築に着手していく考えで、29年度末の完成を見込み、30年度から新施設での運営開始を目指す。新施設での操業開始とともに、既設の第二市場の解体工事に着手し、32年度末の事業完了を見込んでいる。
加えて、施設整備計画案では、第二市場敷地内の西側及び北側に施設を設置する2案を提案。両案とも、滋賀食肉センターの規模(本館棟S造2階建、延5658・39u、など総延床面積6577・10u(建築面積5847・17u)/設計=山下設計関西支社、施工=大林組−KECJV)を参考に操業を続けながら改築していく模様。
西側案では、福利厚生棟を解体し、既存管理棟を残したまま工事着手。その他に仮設加工棟(300u)、仮設福利厚生棟(600u)、新設浄化槽(211u)、新設病畜棟(85u)を設置。北側案では、工事期間中、福利厚生棟を使用しながら、南側に仮設管理棟(1000u)を設置。既存管理棟を解体し、本体工事に着手。仮設加工棟(300u)、新設浄化槽(211u)を設置し、新設病畜棟(85u)は福利厚生棟を解体後、建設に着手するものとなっている。