建通新聞社四国
2010/07/27
【高知】61・3%で全国42位 小中学校耐震化率
高知県内小中学校の耐震化率は、4月1日現在で61・3%となり全国第42位。今回は前年度の41位とほぼ同水準だが、全国平均の73・3%には程遠い結果となった。また幼稚園施設は、0・7%増加し54・5%となったが、全国平均の66・2%を大きく下回り、全国順位は37位と前年度の30位から後退した。県教育委員会では、各設置者が耐震化事業を実施するなど、耐震化率は着実に上昇しているとしているが、各自治体の財政的な関係から全国的には順位を下げたと考えている。
県では、市町村の耐震化事業に対して財政的に支援する補助制度を創設したほか、国の補助率も引き上げられたことに伴い、今後も引き続き耐震化は促進されるもよう。
今回の集計結果のうち、小中学校では、既に100%を達成している奈半利町、北川村、芸西村、本山町、土佐町、大川村、梼原町、津野町、大月町を除けば、安芸市、南国市、香南市、香美市、越知町、日高村佐川町学校組合が全国平均を上回っている。最も棟数の多い高知市は52・5%となり、昨年から2・5ポイントの伸びに留まったが、東洋町と馬路村、室戸市、佐川町、四万十町では10ポイント以上の伸びを示すなど積極的な取り組みが見られる。
一方、幼稚園では、奈半利町、芸西村、津野町、四万十町が100%のほか、香南市が昨年から6・7ポイント増の66・7%と全国平均の66・2%を上回った。
また、耐震診断の実施率は、小中学校で92・3%(591棟)で実施中が東洋町の3棟、2010年度実施予定が、いの町の2棟となっている。幼稚園では、耐震診断実施率が87・5%(7棟)で10年度実施予定は、いの町の1棟。
未改修棟数は統廃合や改築計画などのため、すべてが耐震補強対象とはならない。
また、県内の高等学校耐震化率は、57・7%で全国42位、特別支援学校が86・7%で全国28位となっている。