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建設経済新聞社
2010/07/27

【滋賀】低入札価格調査制度の対象を拡大 予定価格1億円以上の全ての業種 1億円未満の総合評価方式適用工事も

 滋賀県では22年度から、「総合評価方式」を適用する全ての工事に「低入札価格調査制度」を併用して実施している。従来、低入札価格調査は、予定価格1億円以上の「土木一式」「建築一式」工事を対象としていたが、1億円以上の全ての業種において実施するとともに1億円未満の工事についても、総合評価方式を行う工事は全て低入札価格調査制度を実施する。なお1億円未満については、今後、一部の工事からの試行実施となるので、個別の工事の入札公告により、当該工事が該当するかどうかを確認すること。
 低入札価格調査制度では、対象工事に「低入札調査基準価格」が設定され、この価格を下回る入札がなされた場合には、落札決定を保留し、速やかに低入札価格調査を実施する。調査基準価格を下回る入札を行った者は「調査対象者」となり、応札した価格で工事を実施することが可能であることを説明するために必要な資料の提出と、事情聴取(ヒアリング)への協力が義務づけられている。
 ただし、調査基準価格に満たない応札者の評価値が「調査基準価格以上の応札者のうち最高の評価値」を下回る場合、当該応札者は調査の対象とせず、資料の提出も求めない。なお、低入札価格調査制度には、数値的判断基準(失格基準)が設けられる業種がある。
 入札公告等には、当該工事が「総合評価方式」と「低入札価格調査制度」の対象工事であることを記載する。公告内容等を必ず確認し、当該工事が、総合評価方式であること、また低入札価格調査制度の対象工事であること、その他制度に関わる各種要件や内容について確認すること。
 低入札価格調査では、当該入札価格で契約内容に適合した履行が可能であることを説明する責任は調査対象者にある。調査により、合理的な説明がないと発注者が判断した場合には、履行不能として「失格」となる。
 「調査を想定しておらず資料の提出ができない」等の理由による調査の辞退は原則認められない。応札にあたっては、確実な根拠により積算を行い、仮に調査対象者になった場合においても、速やかに資料の提出ができるよう、あらかじめ準備しておくことが必要。なお、資料が提出できない、低入札価格調査における事情聴取(ヒアリング)に応じない等、調査に協力しない場合には、入札参加停止措置の対象となる。