南牧村は、22年度から31年度までの10年間を対象とした「第四次南牧村総合計画」を策定した。基本目標に「自然をいかし活気あふれる村づくり」を掲げ、目標達成のための具体的政策課題として、5つの基本大綱を定めた。少子高齢化が急激に進む中、社会情勢の変化に伴う課題も出てきており、それらに対処し、豊かな住民生活を目指し、長期的な村づくりの方向性を示す羅針盤となる。
基本大綱は@環境をまもり安心安全な村づくり(生活環境の整備)A優しさいっぱいの村づくり(保健福祉の向上及び医療の確保)B郷土を愛し健やかな子どもを育む村づくり(教育及び地域文化の振興)C山村の魅力発信の村づくり(地域産業の振興)D地域の絆で村づくり(村民協働の村づくり)―と定めた。
「環境をまもり安心安全な村づくり(生活環境の整備)」では、道路交通や防災・安全、生活排水処理、住宅、公園・緑地の整備などを盛った。基本計画では、東西を横断する主要地方道の未改良部分についての早期改良、下仁田インターチェンジから長野県へ通じる幹線道路の整備促進を関係機関に強く働きかけること、計画的な住宅供給の推進、観光資源にもなる公園や親水施設の整備などを主要施策とした。
「優しさいっぱいの村づくり(保健福祉の向上及び医療の確保)」では、ゆったりと暮らせるやさしい地域社会を目指し、自然を生かした広場や公園といった児童の遊び場の整備などを推進する。
「郷土を愛し健やかな子どもを育む村づくり(教育及び地域文化の振興)」では、学校施設の整備・充実を図り危機管理意識の徹底と周期的な施設点検の実施、体育施設の計画的な整備と維持管理の充実などを計画。新しい時代を担う人づくりを目指していく。
「山村の魅力発信の村づくり(地域産業の振興)」では、農林業、商工業、観光の視点からの施策が盛り込まれた。林業では、森林組合と連携して森林の整備を計画的に進め、林道・作業道を開設し健全な森林育成と生産性の向上を図るほか、林業体験施設などの整備、森林整備地域活動支援交付金事業の有効利用などに取り組む。観光面からは、既存の観光資源を核とした観光ルートの確立、観光バスなどの大型化に対応できる道路整備を促進するとともに、自然環境や文化財を生かした観光資源の開発を図り、観光拠点づくりを進める。老朽化が進む自然公園と自然休養村管理センターについては、整備充実とバリアフリー化を図る。このほか、自然公園を経由して長野県へ通じる幹線道路の整備促進を、隣接する佐久穂町と連携して国・県へ働きかけていく。
「地域の絆で村づくり(村民協働の村づくり)」では、地域との連携充実などを図るとともに、事務・事業の見直しとして、事務の効率化を推進し、事業の目的や達成度の検証に努め、補助事業や補助金についても検討を進めていく。
提供:群馬建設新聞