本紙調査によると、2010年6月の県下公共契約高は1512件で、総額が205億1828万円となった。前年同期比では件数が10・1%の減少、金額が54・9%減と3カ月連続で大きく落ち込んだ。5月に前年同月比97・2%減だった国・公団関係の発注金額は6月も低調で、88・5%減と2カ月連続で大きな落ち込みを見せた。
県関係でも工事発注のペースが上がらず、金額ベースで前年同月比50・3%減、市町関係の発注金額も前年同月と比べて30・5%下回った。
6月の1億円以上の物件は31件で、64億0656万円。契約額全体の31・2%を占めた。
国・公団等関係は、48件で18億2984万円。前年同月と比べて件数は56・4%減、契約金額も88・5%の大幅減となった。12件で5億2020万円を発注した林野庁が2カ月連続で発注額のトップに立った。5月に2件の発注にとどまった国土交通省関係が21件で7億2578万円を発注し回復の兆しを見せた一方、発注件数が「0件」の機関もあり目立った。
6月の1億円以上の物件は4件で7億8100万円。契約額全体の42・7%を占めた。
県関係は、件数が559件で前年同月と比べて13・9%減少し、契約額も47億1355万円で50・3%と前年を大幅に下回った。土木事務所や農林事務所など多くの発注機関では、発注計画(見通し)を公表。6月に入って公告・発注件数は増加しており、入札執行を控えている案件を含めて7月以降に発注が本格化することが予想される。
発注機関別の契約金額では、77件を発注した島田土木(6億7102万円)がトップ。21件発注の経営管理部(6億4989万円)、42件発注の企業局(4億2883万円)が続く。
1件1億円以上の発注は2件で3億6340万円。契約金額全体の7・7%を占める。
市町関係を見ると、件数が前年同月比で1・8%減の1512件。発注金額は前年同月比30・5%減の205億5116万円だった。
国や県と同様に、6月も発注金額で大きな落ち込みを見せた。市町関係で工事案件の多くを占める小規模工事の発注ペースも上がらなかった。
市町関係の発注額上位は、132件で20億0654万円を発注した浜松市がトップ。2位には、136件で19億6640万円を発注した静岡市。以下に御殿場市(18億5737万円)、伊豆の国市(14億7301万円)と続く。
1億円以上の工事は26件で、金額は25億6216万円。市町関係の全体契約額の25・6%を占める。
建通新聞社 静岡支社