鹿児島港の新港区整備事業で、22年度に着手する調査・設計費用の一部5700万円の資金調達を国が保証することになった。政府はこのほど、特定港湾施設整備事業の22年度基本計画を閣議決定。県の港湾整備事業特別会計のうち、1億5800万円の施設整備事業費を国が承認、担保することになった。
同特別会計では、新港区整備事業費に総額1億500万円を計上。このうち、貨物上屋の基本設計分5700万円を国があっせんすることになった。残りの4800万円で旅客上屋と護岸の基本設計を進める計画だが、政府系資金の融資は受けられず、県の責任で市中銀行から借入れすることになる。
特別会計で進める県の港湾施設整備事業では、鹿児島新港など4カ所が対象で、総額は2億600万円。新港区上屋を除く3カ所では、22年度計画の満額が承認された。川内港京泊地区では舗装や照明、冷蔵コンテナ電源設備などに2700万円の政府資金が融通される見通し。
また、志布志港若浜地区では、長距離フェリーサンフラワーが利用する岸壁の背後地舗装に3900万円。さらに同港では、新若浜地区の陸地側コンテナヤードで管理用の道路整備に3500万円の事業費枠が承認された。
県港湾整備事業特別会計では、施設の維持管理費などに充てる港湾事業者の施設使用料や人件費などを計上。公営企業債による資金調達で進める施設整備事業は、一部について会計年度ごとに国の基本計画(特定港湾施設整備事業)として閣議決定、政府資金の融資額を決定している。今回総額は、394億4400万円に上った。
且ュ児島建設新聞<