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北海道建設新聞社
2010/07/16

【北海道】下請けの代金トラブル増加で、開発局と道が立ち入り検査へ

 代金の支払いをめぐっては、工事量減少に伴う競争激化のあおりで、下請けへのしわ寄せが深刻化している。低価格受注で元請けの収益が少なくなり、代金の不払いや減額、支払い遅延などが相次いでいる。
 こうした現状から国土交通省は3月に、入札契約制度の改善策として「下請け企業対策」などをまとめ、都道府県に通知した。主な目的は、知事許可業者への立ち入り検査などの指導強化で、都道府県直轄の発注工事にかかわらず、下請けが寄せた他の発注機関の案件についても調査する。
 開発局は定期的に大臣許可業者を対象に立ち入り検査を実施している。対象は元下関係のアンケート調査や2007年度から始めた「駆け込みホットライン」で違法行為が疑われた企業。毎年平均鴈社に入り、鰤年度の場合は6件の勧告があった。
 ただし開発局は「下請け契約の締結や下請け代金の支払いに関しての通報や相談は、知事許可業者が大半を占めている。知事許可業者への指導監督もできるが、知事の権限で処理するよう、これまでは道に情報提供してきた」(建設産業課)。
 共同立ち入り検査の実施時期は、「仮称・建設業取引適正化推進月間」の創設が見込まれる鰰月が有力。対象企業の件数は「道に検査方法などのノウハウを伝える意味もあるので一けたになるのでは」(同)という。ゆくゆくは道単独での立ち入り検査となる。
 国交省によると、鰤年度の監督処分は、重大な過失の順に許可取り消しが3件、営業停止鴦件、指示処分鴈件があり、有資格業者は併せて指名停止の対象となる。
 こじれた代金回収などのトラブル解決に向けて開発局は、建設工事紛争審査会などを紹介している。