トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

建通新聞社(静岡)
2010/07/12

【静岡】静岡県=橋梁・舗装・トンネル設備の緊急修繕に着手、10年度は21億円を投入 

 静岡県は、劣化が著しい道路施設のうち橋梁、トンネル設備、舗装を対象とした緊急修繕に2010年度から着手する。橋梁では主部材や支承の取り替えを実施するほか、トンネル内の非常用設備の更新、舗装の打ち替えなどを実施する。事業期間は10年度から16年度(平成28年度)までの7カ年を想定。事業初年度となる10年度には、21億円を投入する。既存事業による通常の維持修繕に加えて、緊急対策として修繕工事を実施することで、道路施設の予防保全型の管理への移行を図る。
 道路施設の大更新時代を迎え、県では安全な利用を確保しつつ、トータルコストの縮減につながる道路施設の長寿命化対策に乗り出す。7年間の総事業費は固まっていない。
 事業メニューは、国庫補助・交付金事業の社会資本整備総合交付金事業や県単独道路整備事業を財源に充てる。
 施設ごとの事業概要を見ると、橋梁では、県管理橋梁3120橋中、特に劣化が激しく整備の緊急度が高い107橋で緊急的に修繕する。橋長15b以上の緊急輸送路上の橋梁、橋長100b以上の長大橋などを対象に、主部材や支承の取り替え、塗り替えなどを実施する。 県は緊急対策によって、橋梁寿命を50年から120年に延伸させることで、50年間で約1060億円のコスト縮減につなげる考えだ。
 トンネル設備では、県内で非常用設備を設置している42トンネルのうち、更新時期を迎え故障時に供用に支障を来たす30トンネルの693設備で緊急対策を実施。非常用設備を更新することで、故障により招く恐れのある事故や長時間の通行止めを回避させる。さらに、事故発生時の円滑な誘導避難につなげる。
 舗装では、県管理延長2661`のうち、大型車の交通量が多い1361`の区間を対象に修繕。劣化が激しい個所などで、舗装の打ち替えや切削オーバーレイなどを実施する。舗装寿命を19年から50年に延ばし、1160億円のコスト縮減を図る。

建通新聞社 静岡支社