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北海道建設新聞社
2010/07/09

【北海道】札幌延伸実現へ結束−道新幹線期成会が総会

 政府が整備新幹線未着工区間の優先順位など「一定の結論」を出すとしている「夏」を迎え、北海道新幹線建設促進期成会は8日、2010年度総会を札幌グランドホテルで開いた。道をはじめ市町村や経済界から約250人が出席。会員の結束、道民の熱意で国を動かし、札幌延伸を実現させようと誓った。
 会長の高橋はるみ知事は「札幌延伸は非常に重要な局面を迎えている」と強調、「政府・与党への要請や署名活動など取り組みを強化し、何としても札幌延伸を実現したい」と呼び掛けた。
 来賓の石井孝一道議会議長も「道民の悲願である札幌延伸を成し遂げるため、一丸となった力強い活動を」と激励した。
 鉄道・運輸機構北海道新幹線建設局の名越次郎局長は、新函館までの新線建設区間では用地が4分の3程度まで確保でき、工事は約7割を契約したと報告。札幌までの未着工区間でも、引き続き環境調査、水文調査などを進め「建設主体として、万全の準備を整えたい」と述べた。
 10年度の事業には、60万人を目標とする署名運動の展開、国や関係機関などへの要望活動の強化、道民意識高揚を促す新幹線体験ツアーなど広報活動を盛り込んだ。
 総会決議には@新函館―札幌間の全線フル規格での一日も早い認可・着工と早期完成A青函共用走行問題の早期解決と新青森―新函館間の早期開業B鉄道・運輸機構の国鉄清算業務利益剰余金の活用など建設財源の確保と地方負担に対する財源措置の拡充―の3点を掲げ、決議文を福島世二倶知安町長が読み上げると、満場の拍手で採択した。
 意見発表に立った上田文雄札幌市長は、札幌延伸が「日本全体の経済発展にとって絶対に必要な社会資本と確信している」と訴えた。北海道経済連合会の近藤龍夫会長も「国家財政が厳しいとはいえ、北海道、そして国のためになる現政権の決断を強く願う」と思いを語った。