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日本工業経済新聞社(茨城)
2010/07/01

【茨城】都市計画マスタープラン素案を公表 来年の都市計画決定目指す 取手市

 取手市都市計画課は、一体的なまちづくりの基本方針となる「市都市計画マスタープラン」(素案)を策定した。市は、この案を公表した上で住民懇談会を2回開催し、計画案を策定。10月にも計画案の公告・縦覧およびパブリックコメントを実施する計画。同年12月には県都市計画審議会に同計画を諮った上で、23年の1月〜3月に都市計画決定を告示したい考え。なお同案における施設整備の方針では、取手つくば線を延伸する新規路線の整備検討などを盛り込んだ。
 
 市は平成19年4月に合併後初の総合計画である第5次市総合計画をスタート。この総合計画に合わせた一体的なまちづくりや、景気後退・少子高齢化の進行などの社会・経済情勢の中で持続可能なまちづくりを進めるため、基本方針を見直し、都市計画マスタープラン(素案)を策定した。
 同プランでは、将来都市像に「水・緑・文化かいきづき人と都市(まち)が躍動する『とりで』」、都市づくりの基本理念に「生活・産業・自然が調和し安心して住み続けることのできる快適な都市づくり」を掲げた。
 この将来像と基本理念を踏まえ4つの具体的な目標(@安全・安心で快適な生活環境づくりA活力創出に向けた魅力ある都市拠点づくりBみどりと潤いにあふれた美しい都市環境づくりC「地域力」によるまちづくり)を設定した。
 市は、この案を7月5日まで公開した上で、期間中に住民懇談会を2回(6月27日、7月3日)開催し、計画案を策定。10月にも計画案の公告・縦覧およびパブリックコメントを実施する。
 その後、同年12月の県都市計画審議会に諮った上で、23年の1月〜3月に都市計画決定を告示したい考え。
 なお「市都市計画マスタープラン」(素案)における都市施設整備の方針は次の通りあ(抜粋)。
 【道路・交通体系の整備方針】
 市の中心を南北に通る国道6号および藤代バイパス、東西を通る常総ふれあい道路および国道294号(取手守谷線)や取手東線を広域幹線道路に位置づけ整備を推進するほか、取手つくば線を延伸する新規路線の整備を検討する。
 都市内幹線道路では、上新町環状線や国道294号を補完する新道みずき野線、中内大圦線の整備を推進する。
 【公園・緑地の整備方針】
 利根川・小貝川・相野谷川・北浦川などの河川や古利根では、河川改修の進展に連携して、公園、サイクリングロードや遊歩道の整備などにより魅力ある水辺環境の形成を進める。
 稲戸井調整池区域では国や守谷市との連携、牛久沼では龍ケ崎市の牛久沼水辺公園との連携を図りながら、サイクリングロードや遊歩道の整備を進める。
 また下高井近隣公園の整備を促進し、岡堰の「中の島公園」および高井城址公園との連携を強化するとともに、岡台地の「大日山古墳史跡」も活用しながら自然と歴史に親しむことができる拠点地区として整備を図る。
 【その他都市施設の整備方針】
 公共用水域の水質保全、雨水による浸水対策などのため、農業集落排水施設や合併浄化槽の整備と連携を図りながら、公共下水道を計画的に整備する。
 治水対策では、相野谷川や北浦川、西浦川の未改修部分について、県の河川改修計画に基づいた整備を働きかける。
 火葬場である西谷津公園斎場(やすらぎ苑)は、多くの人が利用する施設として利便性を高めるとともに、周辺環境に配慮した緑地など、周辺環境の整備を図る。


提供:日本工業経済新聞